僕の小規模な奇跡 (メディアワークス文庫) 感想

文庫化と知りはしゃぎまわった三月の終わりから早二ヵ月。
メディアワークス文庫より『僕の小規模な奇跡』が発売されました!
もう何度も何度も眺めたイラストでしたが、やはり生で手に取ってみると思わず涙が……。
一度読んだことがあるにも関わらず、新刊の発売同様に楽しみにしていたので、本屋を出て小躍りしながら帰宅するその姿は不審者そのものだったと言います。
通報せずに見て見ぬふりをしてくださった通りすがりの人々に感謝。感謝。
どのくらい楽しみにしていたのかはこことかここを読んで頂ければお分かりになるかと思います。

気になる加筆修正についてですが、結論から言いますと、かなり手を加えられていました。
と言っても物語に大きく影響を与えるようなものではなく、ちょっとした表現や言い回しが変えられていたりするぐらいでした。
初めは修正点全部書きだしちゃる!と意気込んでいたのですが、早々に根を上げました。
一章までは頑張ったんですけどね……だって確認しながらだとちっとも読み進まないんだもん!
加筆と言えば、あとがきの後に丸々一章、40ページ強に及ぶ書き下ろしが追加されていました!
いるまんサービス精神旺盛すぎるぜ!こりゃーハードを持っている人も買うっきゃない!

表紙イラストについては以前に感想を書いたので、本編章間に挟まれる立ち絵について一言ずつ。
僕(二十年前):今世紀最大の生気の無さはまるでゾンビ。
彼女(二十年前):スリッパがやけにかわいい。
俺:手ぇ長ぇー流石手長猿。
私:パジャマ姿が似合いすぎ。
彼女:かわいいという他ない。
ハンサム丸:この高身長に、このイケメンオーラである。
やっぱり宇木さんのイラスト大好き。
あっ、ひょっとしたら、宇木さんの種島くんが見れるかもと期待しちゃってごめんなさい。

『六百六十円の事情』『ぼっちーズ』のコンビが贈る、青春小説。
僕の小規模な奇跡

入間人間
       756円 (税込)
bsk.jpg

「あなたのこと全く好きではないけど、付き合ってもいいわ。その代わりに、わたしをちゃんと守ってね。理想として、あなたが死んでもいいから」
 彼女に告白し、そして奇妙な条件付きの返事をもらった瞬間から、僕は彼女の為に生きはじめた。この状況が僕に回ってきたことが、神様からの贈り物であるようにも思える。この結果が、いつの日か、遠い遠い全く別の物語に生まれ変わりますように。
 入間人間の名作が、『六百六十円の事情』『ぼっちーズ』でコンビを組んだ宇木敦哉のイラストによって、待望の文庫化!

全力全開な感想は結構久しぶりな気がするので改めて書いておきますが、本気具合に比例してネタバレの方も全開ですので未読の方はご注意ください。
ちなみにこちらがハードカバー版の感想です。当ブログの感想第一弾でもあり、大変思い出深いです。
特にこの時から既に“いるまん”って呼んでいたりして我ながら全然変わってないなぁと。
読み返しても当時と抱いたものは変わらずのようで、いつまでもこのままでいられたのなら、それに勝る幸福はありません。
あ、ちなみに呼称は以前の感想で用いたものを使いますので、この感想を読む前に御一読ください。

……と前置きが長くなりましたが、それでは続きより僕の小規模な感想をお楽しみください。

もしも人生が単なる、運命の気まぐれというドミノ倒しの一枚だとしても。
僕は、彼女の為に生きる。
僕の行動の結果が、遠い遠い全く別の物語に、生まれ変わる気がするから。

さー感想始まるぞーって目次!イラスト/入間父って!
ついに父間さんが侵略を開始されたぞー!
そして、やっぱり上手いなぁ、うん。
作品の雰囲気にぴったりだよ。さすが、作者の父親。シンクロ率パない。
で、いくら貰ったんですか?(←汚い話やめろや)

二十年前 僕の小規模な奇跡

話の筋に関わる大きな変更はないと言いましたが、この章に限っては大幅に書きかえられている箇所が散見されました。
まず、書き出しから丸々書きかえられています。
これは読み終ってから思ったことなのですが、“自殺”というワードを意図的に避けたのかな、と。
主に次回作のタイトル的な意味で。
え、自分ですか?明日世界が滅びるとしたら?(←誰も聞いてないっつーの)
変わりませんね。今まで通り、いるまんの小説を読んでると思います。
いるまんに会いに行くのもいいかもなぁ……(え、告白の流れ?)

閑話休題。

大学の友達に~図々しいも何気に大きな改変ですね。
ここはきっとラストの人間、図々しさも大事です。にかかってくるのかなぁと思ったり。
“僕”に図々しさがあったとしても先輩とは結ばれなかったかもしれないけれど、また違った未来があったかもしれなくて、そう考えると、彼の甥である“俺”があんな性格になったのはその反動だったりするのかも、なぁんて。
ニクイね、全くニクイ演出だよいるまん!

自分も好きです、『人は誰もが主人公』って考え方。
これは入間作品に共通するテーマでもありますよね。
他人にとっては取るに足らない出来事も当人にとってすれば大事なことだったりするんだよって。
つまり、いるまんのスポットライトの当て方が大好きと。そゆーわけ。

危機感の無さに定評のある入間主人公の例に漏れず、ナイフ男にさくっと刺される椎名兄(=僕)。
こんな状況でも手首のスナップとか利かせたり、お金の心配したり、ちょっと?ズレたところが彼の魅力ですね。

達観しているようで、でも確かに後悔はあって。
手遅れなのは重々承知。伝えたい、伝えなきゃいけない言葉を届けに。

みーまー8巻を読んでからの防犯の件は切ないです。
お母さん……新城許すまじ。

これまた入間主人公共通の特徴として、ヒロインのこと手放しで好き好き大好き過ぎ!
そして自分は彼らのこと超愛し過ぎてる!
諦めながらも嫉妬心メラメラで人間味溢れまくってる椎名兄が好き。

僕の行動の結果が、遠い遠い全く別の物語で他人の手柄のように語られるとして、それでも、願ってやまない。

好きな人の幸せの一助となれますように。
これほど切なくて素敵な片想いがあるだろうか。

「死ぬまで好きでいます」

大好きな、大好きなセリフです。

ラスト2ページは全部引用したいくらいのお気に入りです。
最後まで、本当に最期まで好きな人の幸せを願って生きた彼のことを想うと、じんわりと視界がぼやけます。
いつかこんなふうに、誰かを好きになれたらいいな。

短編→ハードカバー→文庫といずれも手が加えられおり、どれも素敵な短編に仕上がっていると思います。

一章 告白美術館

一目惚れで速攻告白。
叔父さんとは大違いっすね。
んでもって、突然の告白に水じゃぼじゃぼな三白娘かわいい。

この時に既に世民研が登場していたとは……見落としていたっ!
でも、カモカモがボーカルをやった日ではありませんね。

やっぱり青兄と三白娘の会話劇はべらぼうに面白い。

「だって、俺は自分を好きになってくれなんて言わないよ。きみの好きな人になりたいだけ」

かっこいい!こんなこと言われたらさしもの彼女もキュンッときちゃう。
三白娘は少女漫画とかたくさん読んでて、心はかなりの乙女に違いない。
つまり、青兄は白馬の王子様ポジションなのさっ!

ところで、ぼっちーズを読んでから改めて読み返すと、こいつらも大概ぼっちーズですな。
主な登場人物、全員人間関係希薄。

二章 カレとカノジョの事情

青兄の剛速球には分厚いキャッチャミットが欲しくなりますね。
三白娘の毒舌も然り。あれ、相性良さそうじゃん。いいえ、同族嫌悪です。

「きみと繋がっていたいから」

「ウェイクアップ羞恥心!」

ここ本当大好き。
たらりらり~鼻からラ~テ~♪(語呂悪っ)な三白娘の可愛さがわかるかい?
やっていいこと/やってはいけないことの『二人だけの記念日樹立』や『お揃いの装飾品』は裏を返せば乙女願望なんですね、わかります。
さらにわざわざ睡眠時間を削ってまでこれを考えたのかと思うと、うきゃーってなりますうきゃーって。
考え事しながら落書きしちゃうところもポイント高いよねっ。
橘川英次を愛読している女の子なのも。ってかかなり好きだろ。
思わぬところからライバル出現!?

『ああ、分からない人なんだな』ここの件、これなんてぼっちーズ?状態ですね。

人と仲良くなれない奴は、一対一では普通に喋れるのに集団では途端に無口になることを、『持つ者』は知らないんだよなぁ。聞けば小馬鹿にして、笑うだけだし。

すっげーわかる。わかりすぎて困る。

会話は弾まないからボール弾ませようぜ!
イケメン丸も立派なぼっちくん。
ただパスし合うだけの他愛ない一コマなんですけど、この雰囲気いいなぁって。
なんだかほっこりしますほっこり。

「あ、この本ありがとう。面白かったよ、最後まで読めば」
これって「俺の本は最後まで読めば面白いんだよ。わかったか!」と言いたいわけですな。
スネるなよぅいるまん。最後まで読まずとも十分面白いぜ。そして、最後まで読むとめちゃくちゃ面白いよ!

出ました、手羽先で有名な店。本文から推測するにおそらく“つばさや”で間違いないです。
いるまんも何度かお世話になったんだろーなーと思うと、一度行ってみたいわけなのですが、閉店しちゃったんですよねぇ……本当に残念です。
めっちゃ近くなんだから無くなる前に行っておくべきだったぁ!!後悔そして後悔!
ココイチは行ったことあるんですけど、全国チェーンですしね。

アルコールで真っ赤になったのも、医者に飲むなと言われたのも実体験に基づいていると邪推するのは悪いこと?

「きみに今一目惚れした。良ければきみが俺に惚れるまで付き合ってください」

惚れた後はどうなんのさっ!じゃなくて、ほんとにどんだけ好きなんだ!

イケメン丸はエリオットと同じ星の人間っぽいですね。
ナイフ男のお父様も見目麗しいのでしょうか。
アンタ、あの娘に惚れてるね!港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ~♪
惚れられてるからね、ラブキューピー!

デートを所望され三駅分もの間に行われた三白娘の乙女会議を妄想して悶えるだけの簡単なお仕事。
ツン100%の中に垣間見えるデレがたまりません。

スパゲテーはいかんてスパゲテーは。
スパゲッチー派のあの娘を思い出しちゃうから……
スパゲテー美味しいよねスパゲテー!

さぁ、どっちだ。

三章 日常的な運命

才能は味噌に似ているってのはなるほど、面白い例えだなー。
あ、やっぱり味噌汁は赤味噌だよね。

部活の顧問に嫌われてレギュラーから補欠にされたって話がやたらと具体的なんですけど、これ実話?
って思ったら閑話休題されたー!いるまんー!

才能と運と努力。何か物事を行った際に十点をこの三つに割り振って、努力の数字が一番大きかったら誇りに思うべきだ。才能だったら酔いしれればいい。そして運だったら、賽銭入れとけ。

いつかこの先生がちらっとでも出てくる話が読みたいな。
良い先生だと思う。
でも、才能が零じゃどれだけ努力しても運が良くても駄目なんじゃないかな、とも思う。
それに、やっぱし酔いしれたいし(オイ
才能を信じることも才能ならば、自分だけはそれを信じたい。信じてやりたい。

賑やかな虫かごと、孤独な水槽。

積み重ねでどちらかに割り当てられるかが決まり、それを受け入れてしまう。
好きな人が出来たら、抗いたくなるのかなぁ……。

妹の話を出した途端、話題を打ち切る三白娘。
これってヤキモチ?ねぇヤキモチ?(←ウザイ)
この後も何度か似たようなやりとりがありますが、青兄が他の女(といっても家族ですが)の話をすると「どうでもいい」の一点張りですよね。
こ れ は ! ま ち が い な い !
なんて妄想してたら、「顔面を少し破壊して」って怖い怖い普通に怖いから!

素直にイエスと言えない彼女のなんと可愛いことよ!
でもこれ知り会って三日でデートの約束しちゃってるわけでかなりペース早いんでない?
あ、そーでもないですか。これぐらいが普通ですか。そーですか。
いやでも、相手はあの三白眼ですぜ?

高校時代に三年間デートに誘い続けてって青兄一途ぅ!
ってことは高校時代はその女の子に首ったけだったわけで彼女はいなかったということになるから、何回か付き合った経験があるのは中学時代ってことなんだろうか。
もしや小学生時代?そっかだから発想が小学生なのか!(多分違う)

四章 day と day

本来はこの時点ではまだわからないんですが、待ち合わせでの三白娘の可愛さは異常。
前の彼に連れてってもらったとかなんとか言ってるのはハンサム丸のことでしょうね。
つまり、三白娘にとってこれが初デートであることは確定的に明らか。
ちょっぴりおめかししてきてるところがもはや愛しい。
あと、やたらと「小学生みたい」とか言うところに逆に子供っぽさを感じるよね。きゃわいい。

本編から話は少し逸れますが、ここで青兄とマヨ美の父親について。
一体誰なのか、というかぶっちゃけ種島くんなのかどうかについて。
母親に関しては度々描写があるのですが、父親に関してはほとんど言及されていないので判断が難しいです。
自虐的というか、卑屈で内向的な父であり、美術館に行った際はマヨ美と共に芸術鑑賞組だったという、この二点と種島くんを照らし合わせてみると、特に共通するイメージはないんですよね。
かといって、違うとも言い切れない。しかして、真相は闇の中。
それから前の感想にも書いた時系列的な問題もありますしね。

五章 描かれた世界の裏側で

相合傘だぁー!
そうでないといつか間違えかねない←もう早く間違えちゃいなよガール!
いいな、いいな、相合傘ってなんかいいな。

二人が向かった美術館、どこがモデルになっているのか気になりますよね。
はい、というわけで調べてみました。
市の名前を冠している、近くにコンビニもないような田舎にある、という条件を満たす『岡崎美術館』だと思われます。
愛知県には他に二つ市名が入った美術館があるのですが、『名古屋市美術館』は思いっきり町中にありますし、『刈谷市美術館』は近くにコンビニがあるようなのでどちらも違うのではないかという所謂、消去法です。
見取り図か何かがあればはっきりわかるはずなんですけどねぇ。
ちなみに名古屋市美術館には何度か行ったことがあります。
一番最近行ったのは確かダリ展だった、ような。
教科書に印刷されているのと生で見るのと全然違いますよね。生はなんかこう、感動したもん。
絵を見るのもそうですし、あの美術館独特の静けさが好きです。
こういうところは絶対に一人で行くのが良いと思っていますが、この二人を見ていると好きな人とだったら行ってもいいかもなって気分にさせられます。

というわけでここからマヨ美視点の三白娘が語られます。
『この先、悶死にご注意ください』と書いたプラカードを誰か掲げておかないと大変なことになっちゃうよ!
コップの件は前にも書いたけどやっぱり可愛い。

刺されても血がどぶしゃーなときでもぶれない彼女煩悩はもはや入間名物と言っても過言ではない。

ハンサム丸家に招待されたマヨ美の顔を見た彼の母親が流した涙の意味。
彼の祈った奇跡がそこに息づいていることに気付き、あの時流れなかった想いが溢れだす。
“僕”の投じた一石が回り巡って、二人を引き寄せた。
本作でも屈指の名場面と言えるのではないでしょうか。

青兄&三白娘カップルに隠れがちだけど、この二人も十分ニヤニヤカップルだよね。

今回は再読なので薄れてしまっていましたが、初読時はそれまでの伏線が一気に収束していく女子トイレだよ!全員集合!(何も嘘は言ってない)のカタルシスは最高でした。
そして、読み返した今も、トマト=ハンサム丸を見抜ける人はいないんじゃないかと思います。
無理だぜーベランドンナじゃ。
どさくさに紛れてお義兄さん呼ばわりしてる場合です。

六章 Knife×Shoes

兄妹揃ってワクワクさんな二人にニンマリ。
かくいう私もワクワクさんでね。
普段は早起きなんか絶対無理なのに日曜朝八時は仮面ライダー見る為に目が覚めるんだよね。
ちなみに仮面ライダーはクウガが一番。次いで王蛇かな。歳がバレるので閑話休題。

場所、姿勢問わず寝られる特技なら俺も持ってるぜ!履歴書にもばっちり書いてる!
授業中怒られて(理由は忘れた)立たされた天野がそのまま弁慶寝していたことは密かな伝説となっているとかいないとか。閑話休題。

三白娘の可愛さが留まるところを知らない……!!
だからこの待ち合わせはやべーって。ボキャブラリー死に過ぎなほどやべーしか出てこないレベル。
どんだけどきどきそわそわ楽しみにしてたんだよ!!
俺を悶え殺す気か!!
心細げで、待ちわびて。
あー自分もこの二人と一緒に草葉の陰からから見守りたかったよぉ!
欠伸噛み殺したり、睡魔の誘惑に船を漕ぐ姿とか見たかったよぉ!
まぁ、妄想でほぼ補完したけどさぁ!
この可愛さを表現し得る言葉を僕は持ちません。

投石後に慌てて引っ込むところがまた微笑ましいったらない。

かつて“彼”を刺したナイフが青兄によってナイフ女に突き刺さり。
かつての“彼”の姿と重なるように靴をぶん投げるマヨ美。
『時を越えて、繋がる物語』という表現がぴったりのこのシーンが大好きです。
読んだ瞬間その情景がぶわっと浮かんで、様々な感慨と共に泣き笑いみたな表情になってしまいました。
章題と合わせて、文句無しに素晴らしいワンシーンです。

七章 奇跡の行方

努力女に自分のあったかもしれない可能性を見出して、微笑ましく思ったり。
そういう楽しみって、生きるのに欠かせない栄養分ですよね。

「努力は万人向けで、万能じゃなくて、でも無能じゃないから。だから積み重ねることは確実な無駄とは限らない」

頑張れ、自分!

青兄やっぱかっこいいんだなぁ。モテモテやん。
外見に限らずですけど、お互いにお互いを羨ましがっている兄妹のちぐはぐ感が見ていて面白いです。

やっぱり隠れ橘川英次ファンで間違いないな三白娘。

ここまでくると彼女が手の甲掻いてるだけでニヤニヤが止まらなくなってきますね。

「節操という言葉を知ってる?」
「知らないから、きみがここにいてくれる」
人間、図々しさも大事です。宝物を最初に手にするのはいつだって、強欲な人だから。

果てしなくポジティブシンキングで行動してきたからこそ、好きな人の隣にいられる。
だから彼女の言う通り、青兄は少女漫画の主人公なんですよ。

本作も入間作品共通のテーマである幸せについての物語でした。
いつか思い出になる日がくるかもしれなくても、十年後、二十年後、その後ずっと先も二人が手を繋いでいる未来があることを願ってやみません。
はしゃぐ青兄と窘める三白娘が見たいのです。ったら見たいのです!

「羨ましいぐらい、バカ正直なんだから」

体感せよ、史上最デレの破壊力。

エピローグ 僕の小規模な鬼籍

五千円からその話に持っていくたぁ、回りくどい!それでこそ、椎名兄!

作中で唯一固有名詞が出ている種島君。一応、サクラもそうか。じゃ、唯二で。
先輩は素敵に酷いですけど、そこが魅力でもあって、ああそんなところに惹かれたんだなって。
種島君の冷たい優しさがじんわりと温かく胸の中に広がっていきますね。

彼女の願いもまた、時を越えて運命の歯車を回していく。

朽ち果てるその瞬間まで、
彼の祈った奇跡が、望んだ幸せの側で息づいていますように。

ぽかぽかと温かい希望ともう会えないという寂しさが入り混じったとってもとってもいるまんなエピローグでした。


ここで唐突に『三白娘の名前を当ててみよう』のコーナー!
結論から先に言いますと、ズバリ“愛”ではないかと。
根拠その1:自分の下の名前が嫌い
→入間作品って名前コンプレックスなキャラ多いよね。
根拠その2:小学生のとき、上手く漢字で名前を書けなかった
→『愛』って何気に上手く書くのって難しいですよね。『受』を先に習うからバランスをとるのが一苦労です。
根拠その3:“彼”の残したもの「……愛?」
→きっと先輩も“彼”の残したものを大切に想っていたから。
根拠その4:名前にトラウマがあることに定評のある同著者の代表作の主人公名
→なんかこれ言ったら冗談言ってるっぽくなっちゃったけど、冗談違うよ。本気も本気。本気と書いてマジと読むよ。

つまりだな、何が言いたいかと言うと、愛ちゃんが可愛すぎて生きるのが辛い!

あとがき

はい、というわけで僕の小規模な奇跡、文庫版の感想です。

一般だと大体文庫化まで3年くらい(最近はだんだんと縮まっているようですが)ですから、早い早い文庫化ですね。
アニメに便乗しとこうぜ!って魂胆があったってことはもうアニメ化大成功じゃん!イルマニアにとっては!ビバアニメ化!

どっちが正解という話ではないと思うのですが、自分みたいなどう足掻いてもどっちも読むような人間からしてみればやっぱり加筆修正があると嬉しいですね。
久しぶりにハードカバーを引っ張り出してきての読み比べが楽しいのなんの。
昔のいるまんにあって今のいるまんにないもの。
今のいるまんにあって昔のいるまんにないもの。
そして、今も昔も変わらずそこにあるもの。
そんなものにいちいち安らいだり、懐かしんだり、癒されたり。
それが僕の小規模な幸福です。

『僕の小規模な自殺』ですってー!てってってー!!!
今年中、だったら素敵ですねっっていうかいつ出しても素敵ですよねきゃっほーっい!!
ってことは小規模もめでたくシリーズ化決定?
『僕の小規模な』シリーズはちょっと長い気がするので個人的には『小規模』シリーズがイチオシです!てかむしろ決定!
そんでもって『米澤の『小市民』、入間の『小規模』』なんて並び称されたりなんかしちゃってキャー!
『僕の小規模な自殺』とと聞くとひっそりと人知れず……というイメージをどうしても抱いてしまいますが、普通に自殺ってひっそりとのイメージあるじゃん!
飛び降りとかでは小規模とは言えないでしょうし。
自殺と言えば山名姉妹なわけですけど、彼女たちとはまた違ったお話になるんでしょう。
でも、きっと素敵な話になるんだろうなぁという確信がある不思議。惚気と言い換えても可。
と、ここまで書いてきて気づきましたが、小規模で自殺と言えば某有名女歌手がいるじゃないですか!
二条オワリなのかどうかははっきりしていませんが、作中で確かに自殺している人物であり、無関係ということはありえないでしょう。
『僕』とついているから無意識のうちに彼女を可能性から追いやってしまっていたようです。
『この本とは内容的において関係ありませんが』と前置きされていますが、この『内容において』ってのがミソだと見ました。
福満先生、その時はどうぞよろしくお願いします。
気になるのはまたまたハードカバーなのか、はたまたMW文庫なのか、これです。
個人的にはハードカバー→文庫化の流れだったらいいなって思ってます。
こう、本棚に並べた時にハードはハードで、文庫は文庫で並んでるのを見たい、それだけの理由だったりするんですけど。
それに文庫化の際の書き下ろしにも期待膨らんじゃいますしね!
年に一冊ペースでハードカバーを出版するっていうのも素敵です。
これ以上ない、自分への一年に一度の御褒美、即ちバースデイプレゼント!

宇木さんの黒ひげ……それはそれで見たかったですです!
でもやっぱ、このイラストが見れて幸せっす!

初めにも書きましたが、ついに入間父さんのイラストが起用されています。
最早、この人どんだけしゃしゃり出てくんだよの一歩手前どころか完全に三歩ほど踏み込んだ位置にまで躍り出てきた父間さん。
いいぞ、もっとやってください。
その調子でいつか表紙も飾っちゃえ飾っちゃえ!
……実現される未来がそう遠くもなさそうなところがやはり伊達にいるまんのお父さんやってないなぁ。
あ、それからこのファンレターの差出人は自分ですね。
父間さんが喜びそうな可愛い女の子を装って……というのは軽い冗談で、「可愛い女の子じゃなくてごめんなさい」から始まるお父様への熱い熱い想いを綴った便箋を脳内電波に乗せてえいやっと送信!
父間さんならきっと受信してくださると信じていましたとも!
有頂天になるほど喜んで頂けるなんて、自分の脳内電波も捨てたもんじゃないですね。

はいは~い!いますよ!ここに!
ハードカバー版を持っているけど文庫版も買ったぜ!
微塵も迷う余地なんてなかったぜ!
書き下ろしつけてくれるなんているまんはなんているまんなんだ!
おおいるまん、あなたはどうしてひとまなの?

なんだか物腰が大人っぽいというか、やけに律義なあとがきでした。
一般の方が読まれるのを意識してらっしゃるのかなーなんて思ったり。
元気良くなさそう電波女8&SFのあとがきで少し心配になったりしていましたが、このあとがきではとっても元気そうで安心しました。
勝手な推測ですが、電波女シリーズを終えられて色々スッキリしたように思いました。

遅くなりましたが、改めて、『僕の小規模な奇跡』文庫化おめでとうございます。
『ぼっちーズ』文庫化も楽しみに待ってます!

そのあと『きみは誰かと恋をする』

世界最高峰の俺得がそこにあった。
な ん だ こ れ は ! ! !
え、いつの間にアンケート取られたんだ?
電話番号交換エピソードを二次創作でもなんでもいいから誰か描いてくれないかという思いをずーーーーーーーーーーーっと抱き続けていたら、なんといるまん自ら書き下ろしてくださっただと……?
これは夢なの?明日世界滅ぶの?俺もうすぐ死ぬの?
きぃぃぃぃぃやってょぉぉおほほほぉぉぉーい!

三白娘が可愛すぎる!!!
なんというツンデレ……俺を殺す気か!!!

相変わらずの青兄に相変わらずの三白娘である。
さっきも書いたけど、三白娘は青兄が他の女の話したときの反応がワンパすぎるだろ。
妹だと思い安心→違う女の子と発覚→しかもデートに誘われているの流れで絶句する彼女のかわいさといったらもう……っ
努めてなんでもない風に装ってる姿ときたらもう……っ
こ れ が 恋 か ! ! !
いるまん、自分を全力で悶え殺しにしてきてるよね。
絶対、確信犯だよね。
自意識過剰の極みだよね。
ひたすら悶え転げるだけの芋虫へと成り下がったのも無理はないよね。
運命という名の必然だよね。

三白娘って青兄のルックスは好みなんだよねなんだかんだ言って。
そこに関しては否定的なこと言ったことないし。
どきどきしっぱなしでさぞかし大変なんだろう。

さっきのメールの行方が気になって気になって仕方なくってマヨ美を呼び出し、デートしてないとわかったらハイサヨナラってんもうっ!(両手で肩を抱きしめながら)
恋する乙女100%配合飲料は甘ぇー甘すぎるぜぇー!
そんでもってここで傘を差さないとかぁぁぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!
やめてぇぇぇぇぇえええええええ!!!!!!!!!(フローリングの上をあっちへゴロゴロこっちへゴロゴロ)

「おにいちゃんはバカじゃない!」←おにいちゃん呼びのレアマヨ美かわいい。
まーこの娘は奢って貰い上手。
これでほぼ、コンプリートしたんやないの?

トマヨ(トマト&マヨネーズ)バカップルの破壊力。
何その遠回りなようでドスレートな告白。カッコイイ。
この一週間どんな想いで過ごせばいいんだよぉぉぉおおおおお!!!!!!←落ち着け
そりゃ誰だって夜中にキャッキャッするわ!俺だってそうする。布団で全力バタ足して埃巻き起こす。
しかしこれ絶対告った本人も悶えてるに違いない。
「やべー!なにいってんだ俺ー!」恥ずか死ぬーとか一人で悶えてる姿を想像しながら一人で悶えてました。
今日も脳内パッパッパー。
いい歳こいて「あのねのね」はないぜおじさん。ちょっと可愛いって思っちゃったじゃないか。悔しい。
やはり、バカップルを書かせたらいるまんの右に出るものはいませんな。

自分を見失うのではなく、新しい自分に辿り着く為に。

見合った靴が見つからなかったとしても、誰かと一緒に歩いていられたらいいな。

昔、国語でやった「おじさんのかさ」を思い出しました。
特に意味はなくなんとなく書いてみただけ、です。

青兄はあれですね、ずぶ濡れになって三白娘をイライラさせることにかけては無類の強さを誇りますね。
彼女にわしゃわしゃ頭拭いてもらってはしゃいでる青兄の姿をイメージすると尻尾ぶんぶん千切れんばかり。耳もヒクヒク嬉しそうに蠢いてあっ尻尾千切れた。
こやつ今更ながら犬属性過ぎる……わんわん。
以後、呼称を青犬に変更。
対して三白娘は世話好きのお姉さん気質。妹だけど。
青犬のきらっきら輝くつぶらな瞳や危なっかしい行動なんかが母性本能をくすぐるんでしょう。くぅ~ん。

貰えるならこのタオルを宝物にしようと決めていた。

これだから青犬大好きなんだよ!
これだけでどれだけ彼女のことが好きなのかが伝わってくる、素敵な一文。

まさかまさかよそのまさか。
いやよいやよもすきのうち。
きみ、あのこにほれてるよ。

ぐしゃぐしゃのよれよれになったルーズリーフに書かれた11桁。
どんだけ逡巡してんだよぉぉぉぉおおおおおお!!!!!!!!!!!!
想像するだにニヤけ面が標準装備されちまうだろうがぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!!
どのくらい前から用意していたのかわかりませんが、その間毎日学校で彼と会う度、機会を窺って逃して、家に帰ってはぁ……と一人溜息なんかついちゃったりして明日こそは!以下繰り返し的な日々を送っていたのかと思うとうはぁぁぁぁああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!
やばいなんかこっちまで恥ずかしくなってくるよ!

誰かの行動が、自分の与り知らない形で世界を変える。

その後の即メールではい、デレ入りましたー!
案外、メールでは素直だったりするのかもしれませんね。
今度はギャップ萌えで悶え殺す気か。受けて立つっ!!
そして、溢れだす妄想が全てを呑みこんでゆく……デートSSが読みたいです、安西先生……。
ってか初メールが彼女からってのがもうね、うきゃー!
誰の視線もないと油断して笑顔を晒している三白娘が浮かんできます。

これだから、恋することは止められない。

そうだ、恋しよう。

これ、絶対恋してるよね。



この終わり方は卑怯だろぉぉおぉぉおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!
続きが気になる気になる気になる気になる気になる×100
To be continuedってことかよぉぉぉぉぉおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!
早く『自殺』読みたい!ちょぃょぉう読みたいっ!!

Leave a comment

Private :

Comments

こんにちは。
小規模な奇跡に出てくる四人のかわいらしさは留まる所を知りませんね!
読んでいると頬が緩みっぱなしです。

私も三白娘の名前は愛ちゃんだと思います。
現在大学一年生の彼らが賞をとったのは、十年前ということで小学四年のときでしょう。すると、“愛”は小学四年で習う漢字なので、辻褄がぴったり合います。
さらに、名前の由来が“人に愛されるように”とかだったとしたら、人付き合いが不得手な三白娘が名前を嫌う理由もそれっぽいかな、と。

青兄と付き合うことで三白娘が自分の名前を好きに慣れたらいいなーと思います。

小規模な自殺も今からワクワクが止まりませんね。
発売の暁には天野さんの感想を楽しみにお待ちしています。
Posted at 2011.05.29 (18:39) by (URL) | [編集]
Re:計さん
こんにちは。
彼らのユニット名はミラクルテトラポット。
今、人気急上昇中のダブルカップルです。
誰かに見られたら通報されるレベルのニヤけ顔になってしまうので、周囲に人の気配がないかどうか十分確認した上で読みました。

ですよね!愛ちゃんですよね!
賛同してくださる方がいらっしゃって大変嬉しいです!
そこまでは考えてませんでしたけど、辻褄ぴったりなんですね。すごいすごい!
ますますこの『愛ちゃん説』が補強されることになりましたね。
名前と性格のギャップがすごいですもんね。
絶対、名乗りたがらないだろーなーと容易に想像できます。

>青兄と付き合うことで三白娘が自分の名前を好きに慣れたらいいなーと思います。
なにそれ素敵。そうなったら本当にいいですねっ!
うわぁーそんな未来を想像するだけでニヤニヤが止まらなくなってきたじゃないですか!
貴重な燃料投下、ありがとうございました。

ワクワクドキドキワクワクドキドキ。
あんな終わり方されたら気になって気になって楽しみで仕方ないですよ。
その時はご期待に添えるよう、全力を尽くして入間さんへの“愛”を叫びますね。
Posted at 2011.05.30 (00:05) by 天野寂 (URL) | [編集]
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
09 11
発売カウントダウン!
入間人間著作一覧
10/10更新

刊行年月日順リスト

シリーズ別著作リスト

刊行予定リスト
天野寂のお気に入り
Profile

天野寂

Author:天野寂

“あまのじゃく”と申します。
読書メーター始めました。

このブログについて

Recent Entries
RSS
Recent Comments
Categories
Archives
FC2カウンター
RSSリンクの表示
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QRコード