明日も彼女は恋をする 感想

メディアワークス文庫8冊目となる『明日も彼女は恋をする』感想です。

どんな時も、あなたのために。
明日も彼女は恋をする

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 『過去の改変』から戻ったわたしに待っていたのは、彼の消失だった。そして、もうひとつ。わたしの歩けなかった足が、元通りになっていた。歩いている。わたしが、進んでいる。
 自分の足で。わたしが歩き回る姿に、島の住人は誰も驚いていない。慣れきっている。この世界の『現在』では、彼は九年前に死んでいた。その蔓延する常識が、わたしを苛み、蝕んでいく。わたしが歩ける毎日。それは彼が死んだ現代。まるで別の星へ飛んできてしまったようだった。決めた。わたしは必ず取り返す。わたしと彼がいた世界を。必ず。

今作の感想についてはネタバレで著しく楽しみが削がれてしまうやもしれませんので、未読の方は是非、ご一読になってからこの感想を読んで頂きたいと思います。
騙されたっ!
完っ全に騙されてた!
んで、すっげー面白かった!!
もうね、ヤバイくらい面白くっておもしれー!としか言いようがない。
傑作も傑作、超傑作だった!
いるまん、あんたやっぱサイコーだよ!

はい、という具合に最高のクリスマスプレゼントとなった本作ですが、いやー本当に面白かった!
文句なしで現時点での集大成にして最高傑作と言っても過言ではないと思います。
いるまんを舐めていたわけでは決してありませんが、『昨日』を読んだ時点ではまさかこんな展開が用意されているとは予想だにしなかったこともまた事実。
本当に本っ当にほんっっっっとに面白かったです!
読了直後の感想はひたすら何回目? これって何回目? 何回目なの? でしたが、しばらくしてその昂奮が収まってきたところでふと、こんなに面白かったけどみんなはどうなんだろう? と久しぶりに色んな方の感想を見て回ったのですが、やはりというかなんというか絶賛の嵐が巻き起こっておりまして、今作はマジで面白かったんだなぁとそんなところでまたじわじわと昂ぶってきてしまったのですが……長くなるので前置きはこのくらいにして、と。

表紙イラストが公開された際、こちらで立てた予想がちらほらと掠っていると言えなくもなかったですが、いやまったく予想の域を超えていたので完全敗北です。
そんな完全に騙された人間が書いた前作の感想はこちら
ここまで騙されるといっそ清々しいよね!
むしろ騙されたもん勝ち、みたいなっ!
読み返すのが恥ずかしいっ! でも感じちゃうビクンビクンッ!

感想を書くに当たって人物表みたいなものを作ってみました。
まとめると、つまりこういうことですよね。
恋する相関図
『ミー婆?』としてある理由は後で説明するとして、自分は今『イルティマニア』の登場人物でこいつらをどう説明せぇっちゅーねん! と半ギレ状態です。
ネタバレ問題もそうですけど、こんなややこしいことをわかりやすく説明できるかぁっ! と。
もうあんま説明せんとこうかと思います。それがいいよね(自己解決)
まさか、語り手がニアとマチではなく、それぞれ別の人物で二組の男女の時間旅行(しかも巧妙に時間軸もずらしてある)だったとか誰が気づくかボケェ!って感じですよね(お前は小学生か)
でも、そうすると『昨日』でちらほらとあった違和感や矛盾点にすっきり説明がついてしまうという事実。
すごい! どこまですごいんだいるまん! と叫ばずにはおれません。
この感想とは別に『昨日』をもう一度読み返したら、そこらへんについて記事書きたいなぁと思っとります。
なわけなので、この感想は主に『明日』について語っていきたいと思います。まぁ、当たり前ですね。

六章『Back To The Past』

あれ? ニア生きとるやーん! どゆこと? と疑問符が渦巻ナルト。
これ、行きと帰りでタイムマシンの性能が違くない? とまた疑問符がクエスチョン。

ここで視点がマチ(誤読させられてますねー)に視点が移ります。
この時点ではニアとマチがそれぞれお互いが死んでしまった未来、世界といった方が正しいのかな?、に飛ばされてしまったのかと思ってました。

今思い返せば、マチの家へ急ぐ綾乃が振りかえるのが『昨日』のあのシーンになっているんですよね。
ここで裏袋という名前が出てきますが、『昨日』でも一度だけ名前が登場していました。
今度から、超サブキャラにわざわざ名前を出してきたら要注目ですね。

元気な祖母ちゃんとの対面にはお約束ですが、じ~んときてしまいました。
『明日』では貴重な祖母ちゃんとの触れ合い。

「あの、祖母ちゃん」
「なんだい」
「ただいま」

開始30ページ未満で泣いてるのはどこのどいつですか?
いやだって、この「ただいま」に込められた思いを想像するともう駄目ですよ。

「祖母ちゃん、行ってきます」
「はいはい。気をつけて行ってきな」

読み返すとここもやばいよ。
文字通り最後の、今生の別れの挨拶だったんですよね。
マチがすべてな綾乃の、たったひとつの未練。
綾乃はやっぱり優しい子です。

松平さんのお師匠は左門さんでしたか。早計は禁物でしたな。
やっぱいるまんは全部繋げる気ですな。
いつ出会ったのかがわからない(タイムマシンを完成させて過去に戻ってきた時間軸か、完成させる前の時間軸かで大きく変わってきます)ので、時系列は特定できませんでしたが。
『未来を待った男』で登場した助手&下っ端の名前が松平だったらもっとすごかったのになぁ、うん。
余談になりますがクロスオーバーといえば、クロスオーバーのみの相関図を作ってみたのでどうぞご覧あれ。
ただし、超絶ネタバレですのでご注意を。

ふむふむ、松平さんのタイムマシン理論面白いなー。
数字の例えは中々わかりやすいし、自分もそう思ってます。
ただ、過去と未来は繋がってないんだけど、繋がってると思っていて、そこが違いますね。
ちょうど今やっている『FINALFANTASYXIII-2』もタイムトラベルもので、FF13-2では『未来を変えると過去も変わる』っていう構造になっていて、そこらへんの概念は似ているなって思いました。
『明日』は過去を変えたら未来が変わって、未来が変わったことで過去が変わっていますからね。
松平さん曰く、『過去』『未来』という表現が間違っているかもしれないとのことですが。
ってなわけで個人的にはすごくタイムリーな話題でした。
えっ? この感想がこんなに遅れたのもゲームばっかりやってたからじゃないかって? ……そ、そんなまさか、違いますよははは、は。
と、ともかく、こーいうことについて考え出すと熱くなるよね。
松平さんは根っからの科学者だなー。

「本当に鯨が好きで仕方ないなら、命は平等じゃない。牛肉食って鯨は食うな、という主張も的外れじゃない。大事にしたいものを、大事にする。それだけのことだ」

『鯨』の部分を何に置き換えても、例えば『人間』、例えば『マチ』、例えば『ニア』であったとしても。
松平さんもそうやって様々なものを犠牲にして、大事なものを大事にしてきたんでしょう。
いるまんは他作品でもこの話題について度々触れます。
菜種やイルカマンなんかはそのままここに通ずるエピソードですよね。
こういうところを読んでも、今作は集大成だなぁと思うわけなのですよ。

七章『四輪駆動』

『ニアのいない歩ける世界』と『ニアのいる歩けない世界』を天秤にかけてしまうほど、自由に走り回れる身体は魅力的で。
どちらに傾くのか、その結果を知りたくなくてがむしゃらに駆け出すみぃちゃん。
これは複雑、というか壮絶な心境でしょう。想像するだけで胸が苦しくなってきます。
ここを読むとわかるんですけど、やっぱりラストで彼女の決心を後押ししたのはどうしようもなく綾乃の一言に他ならないんですよね。
綾乃だったら迷うことなく、マチのいる世界を望み、ひた走るに違いありませんが、ここで葛藤に苛まれたみぃちゃんならニアのいない世界を受け入れる可能性もあったんだと思います。
綾乃の誠実さがこんな結果をもたらしてしまっているとか、なんとも効きすぎた皮肉じゃないでしょうか。

玻璃先生が登場して、早い人はここらへんでこのカラクリに気づき始めていたんでしょうけど、あいにく自分は順調に疑問を蓄えながら、迫り来る所用を前に先を急いでいました。
言い訳にしかなりませんが、いつも通りじっくり読めていたらここらへんで自分も気づいていたはず! はず!

綾乃の決心の早さは異常。
人はここまで人を好きになれるものなのか。
とか言ってみたりしましたが、入間主人公はいつだって好きな人のためなら即断即決なやつらばかりなんですよね。
マチ以外のすべて、自分の存在さえ、切り捨てる。
これは想像になりますが、松平さんにタイムマシンの説明をされたとき、ひょっとしたらもっと前、マチの死を確認したときには既に、彼が一緒に過ごしてきた、厳密な意味で同じ世界に生きていたマチとはもう会えないということを、綾乃はどこかで理解してしまっていたのかもしれないなぁと。
それを知った上でなお、マチのために。

八章『神の島』

賽銭もなんか繋がってるんだろうと思ってましたが、こういうことでしたか。
繋がってなくて、普通にニアが入れた説もありましたけど。

マチを救えますように。僕のすべてを懸けても、後悔はしません。
なぜならマチを救うことが、僕のすべてだからです。

不審者Aの献身。

このままなにもなければ、みぃちゃんはニアの死を受け入れて、歩ける毎日を享受したんだろうになぁ。

いるまん、ハンフリー・ボガート好きやね。
以前もどこかでこのネタがあったような……そんな昔のことは忘れたよ(※みーまー8)

ここらへんでもりもりと湧き上がってきた疑問、この時代(裏袋が戻ってきた時代)には車いすに乗っている人間はいないのに、戻ってきたとき車いすに乗っていたのは何故か?
この疑問に関連して次々に浮かんできた疑問たち。
・この時点であの車いすはどうなっているのか?
 →そのまま、森に放置?
・綾乃と裏袋で戻ってきたときの状況が違うのは何故か?
 →軽トラデロリアンと外車デロリアンには性能差がある?
・性能に差がなかったとすると、帰ってくる前の裏袋が車いすに乗って森の中で一人佇んでいたことになるが、そんなことをしていた理由は?
 →ここでミー婆(=裏袋)の暗躍があった? そうだとするとどこから始まってるのかますますややこしいことになるけど……
などなどエトセトラについては『昨日』を読み返してじっくり検討しようと思います。

九章『どんな時もきみのために』

入間主人公ズが「……あはっ」って笑うシーンが好きです。

そして、彼女は歩き出す。

「時間に拘っていたのは俺の先生の影響だからな」

この台詞から推測すると左門の弟子だったのは左門がタイムマシンを完成させる前っぽいですね。
大学で講師と生徒として会ったってのが一番可能性としては高そうです。
が、そうすると初のタイムトラベラーだぞって台詞と矛盾しちゃうよなぁ。うむむ。
先生なら必ず完成させると信じてたとかかな?

マチ以外のすべてにとって害悪であると自覚しながら、そうなることを願い、望む。
他人の不幸を背景に彼女の幸せを築くこと。
そのためならば、自身の不幸さえも厭わずに。
なぜなら、彼女の幸せが彼の幸福であるのだから。

「好きなんだよぉぉぉぉぉぉおおおぉおおお!」
一人で勝手に盛り上がって告白してしまう。
僕が九年前に言わなければいけなかったそれは、もう、誰の耳にも届かない。

初めに読んだときは熱いなぁとちょっと微笑ましくもあったんですけど、綾乃の決心を知った上で読み返してみるとなんとも切ない。ってか切なすぎる……っ!
本当に、もう、彼の想いは誰にも届くことはないと思うと……自分には届いてるよ!って言ってあげたくなります。

ええええぇぇぇぇ!!??? ←まだこのときまでわたし=マチだと思ってた
みぃちゃん? みぃちゃんって誰だあぁぁぁああああ!!!!!!! と続きが気になりまくるところで非常にもタイムリミットが訪れて半々日ほどお預けをくらったことは生涯忘れることはないでしょう。

十章『明日も彼女は恋をする』

松平さんはいいオッサンだなぁ。
みぃちゃんの言う通り、こいつが元凶と言えば元凶なんだけど、綾乃とのやり取りを見てるとどうしても憎めないキャラです。
それに科学者ってそういうものですし。

時間旅行なんてどうあがいても、世界にとっては悪徳でしかない。

この一文がすべてな気もします。
それでも彼は、どんな時も彼女のために。

この章は怒濤のネタバラしでとにかく驚かされっぱなしでした。
わたしがマチじゃなくて裏袋三住(美住でみかは初め誤字かと思いました)で、じゃあマチはというと井上真理で、ニアは僕じゃなくて助けた子で、僕は玻璃綾乃でヤガミカズヒコで、ああああああああああもう忙しすぎるっ!となったのを覚えています。
こんなカタルシスを味わったのは久しぶりでした。

準備が良すぎる松平さんがめっさ怪しい。
手慣れているのもごっつ怪しい。
これ、絶対初めてじゃないよね?
何気ない会話の軽いノリで書いてありますけど、結局救えなかった過去を体験したことがあるんじゃない? とか疑りたくもなります。
しかし、その記憶があるのは理屈に合いません。
もしかすると、精神ないしは記憶を過去または未来に飛ばす技術をこのとき既に開発していた?
そして、九年かけて身体ごと飛ばす技術の実現に成功した、そう考えると行き(未来から過去へ)と帰り(過去から未来へ)で性能が違うのにも一応、説明がつくような?
九年前では九年後の機体があっても燃料などの問題で完全な再現は無理だったのかもしれません。
『未来を待った男』でも左門はタイムマシンの完成後、燃料の調達に時間がかかっていましたし、同様にお金がない松平さんもあの短期間で十分な燃料を確保することはできなかった、と。
多額の借金というのも、燃料費を工面するために積もり積もったものである可能性もあります。
自分自身はタイムトラベルはしないと言っていたのはもう既にその結果どうなるかを知っていたから、とも考えられます。
すべては憶測で、借金は単に好き勝手やるための研究費(すごくありそう)だったのかもしれませんが、ここの松平さんはものすごく怪しいと思います。
でも、悪い人ではないと思うので、綾乃のために色々準備してくれたってところに嘘はないって信じてます。

なんで綾乃にあだ名ないの?
ハーリーとかポッターとかアヤちゃんとかかわいくよばんよーに。

ってか『昨日』で誘拐って騒いでたのこのことだったんかい! (今更)
マチ(と思わされていた裏袋)の仕業じゃなかったんですね。
思い返せばここらへん、違和感バリバリだったんだよなぁ。
マチ(と思以下略)とニア(と以下略)でニア(略)のお母さんの描写が全然違うよなーと引っかかってたんですよね。
そりゃ別人なんだから違って当たり前ですよ!
くっそー、いるまんめっ!

『昨日』の『あちらが立てばこちらが立たず』ってこういうことだったんですね……『昨日』の時点で予想していたことではありますが……近雄を失うことになっても、マチを救うことに揺らがない、無事な彼女を抱きしめて安堵する綾乃を見て、自分も少しほっとしました。

ニア(真)もやっぱり入間主人公だなぁ。
大好きな人のために、自らの死を受け入れられる彼は綾乃と同類です。
この二人は立場が逆でもまったく同じ選択をするんじゃないかなと思います。

「ごめんみぃちゃん。でも、ありがとうって」

どんな思いが詰まった『ありがとう』だったのかなぁ……

ヒーローに憧れるところとか、人の心配ばっかしてるところとか、この島の子供ちょっと似すぎ。
バカばっかりで良い島だなぁ、うん。

話は戻りますが、マチが家出した理由は『本土へ引っ越すことが嫌だったから』でしょうね。
一番最初の世界では完全に喧嘩別れしたため、そのまま引っ越してしまいましたが、綾乃が二人の喧嘩を途中で止めたことにより、喧嘩したとはいえ、綾乃と離れるのが嫌で家出した、と。
二人乗りなマチと綾乃はどう見てもバカップルになっていることからも、この家出騒動の一件でマチ一家は引っ越さずに島に留まり、その結果マチが事故に遭うこともなくなったことが窺えます。
ヘタレチビ綾乃もグラサンマンの言葉に力強く頷いてましたしね。
マチが目を覚ましたあと、告白したのかな! 僕が一生一緒にいてやるから! とかオットコマエーな台詞で言われたマチも言った本人も真っ赤であたふたすればいいと思います。
というわけで、綾乃が泣きながら二人の喧嘩を止めたことにも意味があったんですね。
その結果、マチが死ぬことになってしまったのが皮肉過ぎて笑えませんが。

「ずっと見守ってきたんだ。これまでからと、これからまでもね」

この台詞に反応された方は多いんじゃないでしょうか。
やっぱり今作は色んな意味でこれまでの集大成だと思います。

こうして迎えた、彼にとってのハッピーエンド。めでたし、めでたし。
とは問屋、もとい、いるまんが卸しませんよねー。

彼の一言が彼女の想いに火をつけて。
明日も、彼女は恋をする。

『D.S.』

こんなふうに『客観的』に受け入れるなんてめちゃくちゃ辛いと思うんですが、『どんな時も、彼女のために』尽くす彼にとってそんな世界が愛しくて幸せなんだろうなぁ。

『わたし』=みぃちゃんだとわかった時点でミー婆=裏袋だと思ってたんですけど、最後の描写でよくわからなくなりました。
ミー婆=最後の老婆だとすると、綾乃が知らないのはおかしい。上の人物表で『ミー婆?』としてあるのもそのためです。
でも、裏袋=ミー婆は間違ってないと思うんですよね。
ミー婆の登場回数が少なすぎてあれですが、『青いスコップ』とわざわざ色まで描写してあるところなんかも意味深ですし。
そして、初めに抱いた感想、何回目? これって何回目? 何回目なの?に戻ってくるわけです。
このホラーテイストは『携帯電波』を読んだときを思い出しました。
あれも深く考えるとかなり怖いオチでした。そんな『携帯電波』、左門さんが登場する『未来を待った男』他2作が収録される短編集『時間のおとしもの』は1月25日発売です!(宣伝)
ミー婆=裏袋だとすると『昨日』の冒頭の時点で少なくとも1回は時間旅行が行われていたことになり、にも関わらずニアが死んだ世界のままだったことになります。
つまり、これからニアの死なない世界になるよう過去を変えようとしていた。誰が? もちろん、裏袋=ミー婆が。
時計のベルをセットしていたのも松平さんではなく、ミー婆で、この二人が裏で通じていたとすると色々説明はつきますが、松平さんがすべてを知った上で綾乃をタイムマシンに乗せたとは思いたくないですね。
でも事実、一度戻ってきた世界はニアのいる世界になっていましたから、ここで裏袋の目的は達成されています。
その後、綾乃が再びマチを救いに行く……見事にイタチごっこの始まりですね! ってかどっから始まってる? これ、どこからがスタート? と鶏と卵問題へ突入していきます。

サブタイトルの『D.S.』はニンテンドーじゃなくて、『ダル・セーニョ』っていう音楽記号のことでセーニョマークのあるところまで戻るって意味なんだそうです(これ、かなり調べ回りました)
セーニョ? なんかどっかで見たようなと『昨日』をパラ見してみたら速攻ありました。冒頭も冒頭、鳩にセーニョマークっぽいのがらくがきしてあるじゃありませんか。
ということはつまり……そういうことなんでしょう。
うわぁ、ますますわけわからなくなってくる。

それから、この理屈でいくと、ヤガミカズヒコとミー婆が同じ世界にどんどん増えてしまいますよね?
知恵熱出てきそうなので、ここらへんについてはまた改めて考えようと思います。
他にもルービックキューブ時計の出所を追いかけるのも面白いです。
『昨日』で軽トラに転がっていたのもかなり謎です。


彼の物語がどうかここで終わりますように。


というわけで『?』は尽きないんですが、すっげー面白かったです。
今年最後の最高のエンターテイメントをありがとうございました。
これからの作品がもっともっともーっと楽しみになりましたです、はい。

このシリーズの略称ですが、自分は読む前から決めていた『恋する彼女』が読み終わった今もいいんじゃないかなと思っています。
『恋する彼女=マチ』と取れば綾乃のことを指し、『(ニアに)恋する彼女』と取ればみぃちゃんのことを指す。
すごく、いいと思うんですがどうでしょう?
略称なのにあんまり短くないって? あーあー聞こえなーいー。

あとがき

今回、父間さんのお言葉がありませんでしたけど、もしかしてこれって父間さんの台詞より抜粋? と思った天野です、こんにちは。

直接、言いに来てくださったらいくらでも納得して差し上げますよ!
さぁこい!今こい!やってこい!

どうやらキング・クリムゾンの攻撃を受けているようです。
その疑問を胸にこれからも数々の作品を生み出していってくださいね。
いえいえ、こちらこそ来年もよろしくお願いします。

『ニーア』だったかー、デスノートのニアだと思いますとか言ってたのはどこのどいつだ。
言われてみれば、恋する彼女シリーズは単なる名前の由来って意味だけでなく、『ニーア』にインスパイアされているように思います。
『ニーア』のキャッチコピー『一人のために、全てを滅ぼせ』は綾乃の信念そのものと言えます。
Bエンドはスタッフロール後のムービーで和みましたw
ってかヨナがいい子すぎて……はい、はんぶんこ(涙)
エンディングを当てはめるとしたら、ニアはDエンドですね。

今作の舞台は『神の島』こと『神島』になっているみたいです。
あとがきを読む限り、いるまん、取材に行かれたっぽいですよね。
こうしてまた、行ってみたい場所リストに新たなスポットが追加されてしまいました。
灯台の天辺から「好きなんだよぉぉぉぉぉぉおおおぉおおお!」って叫ぼうと思います。
誰のことがって? 聞くも話すも野暮ってやつです。

よーし、『昨日』を読み返そうっと。

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Comments

感想待ってました!

読んだ後も分からなかったところが、この記事を読んで整理できました!感謝です!

本当に怖いラストです。。。
こういうの大好きですが。

何で松平さんあんなしるこサンド好きなんでしょう。
美味しいですけど。

それでは良いお年を。



 
Posted at 2011.12.31 (17:46) by (URL) | [編集]
あ、あけましておめでとうございます。

本当に切ない話でした。
「マチを取るだろうね」のあたりでは目頭が熱くなって字が読めなくなりました。
タイムマシンがあったからそれぞれ距離は縮まり、でもなければ同じ時間を歩けたって事ですよね。どうあるのが最善だったのか、考えずにはいられません。

・・・・・・うん、読み直そう。
入間の作品の中でも特に好きな話になりました。

あ、もう一つ。みーまーを全て読み終わりました。
とってももしもにもしかして、でこのシリーズを締めくくって、微笑ましい場面ばかりで癒されて、最後の最後に「結局みーんな、嘘だけど」。いやぁ、清清しい。
僕、枇杷島が一番嫌いなんですよね。全力で嘘だけど。
Posted at 2012.01.01 (13:31) by 有崎 (URL) | [編集]
謹賀新年
入間作品で一人称視点を利用した時系列誤認トリックは初めてではないけど(直近だとトカゲの王か)、それでも今回は巧妙でしたね。時系列どころかそもそも視点主を誤読させられるとは…もう完全に騙されました。みーまー初読以来の衝撃
ついでに言えば、このトリックが単純に読者を驚かせるためだけの仕掛けで終わらず、その構造自体に意味があることでより深みが増している、と思う
「明日」を読み終えて、そのままの足で即二周目に入りましたよ。同じものを読んでいるのに全く異なる見え方をする、何気ない描写や言葉の隅々まで意味が行き渡らせてある。素晴らしい完成度です
これ書いた人、プロットが嫌いで一発書きで本文に取り組む人なんだよ、とノンイルマンに言って信じてもらえるだろうか

さて、正月休暇の間にBTF三作を観返そう
Posted at 2012.01.01 (18:46) by   (URL) | [編集]
教えてください!
初めまして。
新刊が出るたびに、このサイトを覗かせてもらってます。

「明日」は私も騙されたクチで、「昨日」の作中の矛盾は・・・
編集者か入間さんのチェック・ミスと、完璧に思ってました(汗)。

> わたしがマチじゃなくて裏袋三住(美住でみかは初め誤字かと思いました)

これですが、なぜあれで「みか」なのかいまだに分かりません。
よろしければ、時間があるときに教えてもらえれば幸いです。
Posted at 2012.01.01 (23:48) by (URL) | [編集]
明けましておめでとうございます。
年明けまでぼっちーズ読みなおしてました、木瀬です。
いや別にぼっちだったわけじゃないです、ただ何となく読み返したかっただけです。……ええ、本当に。
彼女に入間布教とかしてないですよ?まったくもって、ええ。

さて、今回も感想お疲れ様です。
読み終わった時点で思った事は、
「凄かった。とにかくスゲー。でも多分理解しきってない。寂さんが解き明かしてくれるのを待つべきだな」
でした。他力本願すぎて笑いました。
読解力のない自分には寂さんの感想を見きってから、2週目に入るのがちょうどいいのです。お許しを。
今回も楽しく読ませていただきました。感謝。
やっぱいるまん最高ですね(と自分で解く気のなかった奴が言ってみる)


何気にツイッターも読ませていただいているのですが、
有心論のMAD素晴らしかったですね。
日々、みーまーの6巻をRADの「学芸会」で描いてみたいなあと妄想しております。
ほんとに誰か作ってくれないかなー(チラッチラッ
Posted at 2012.01.02 (00:00) by 木瀬 (URL) | [編集]
Re: さん
はじめまして。
コメントありがとうございます。

お待たせしました。
お役に立てたようで書いた自分としても嬉しいです。

ですよね……
右に同じく、大好物です。
この読後感たまりませんよね。

しるこサンドの人気に嫉妬するぐらいふやかして食べてましたねw
自分、食べたことないんですよ。名前も今回初めて知ったぐらいで。
今度、売っているのを見かけたら買ってみようと思ってます。
普通のスーパーとかで売ってるんですかね?

あけましておめでとうございます。
おかげさまで良い新年を迎えることができました。
Posted at 2012.01.02 (00:46) by 天野寂 (URL) | [編集]
Re:有崎さん
あけましておめでとうございます。

まさに『あちらが立てばこちらが立たず』なお話でした。
タイムトラベルで人間が時の流れに干渉すること自体、許されざる禁忌なんだと思わずにはいられないってのもあるんですけど、綾乃の「悔やんでない」という台詞を読んでしまうと最善ではなくとも、これが最善を目指した彼が守った世界なんだよなぁと。
ゼロではなく、そこには確かに意味があって。
「終わり良ければすべてよし」って良い言葉ですよね。

再読率ハンパなさそうですよね、このシリーズ。
自分も今年の入間作品では「みーまー」に次ぐぐらい好きになっちゃいました。
単純に小説としての面白さなら今年読んだ本の中でもダントツの面白さでした。
もうっんとに本当に面白かったです。

ああ、最後に『i』を読まれたんですね。
ちょっと「?」ってなりました。
一応、シリーズの締め括りという意味では10巻がラストですよ。
でも、とってももしもにもしかして、で〆っていうのもみーまーらしすぎるラストっちゃあラストですね。
『結局みーんな、嘘だけど。』はみーまーファンの間では合言葉のように使われていたりするんですよ。
自分も八事は嫌いんですよね。あの蔑んだ敬語には萎え萎えです。
結局みーんな、嘘だけど。
Posted at 2012.01.02 (01:13) by 天野寂 (URL) | [編集]
Re: 謹賀新年
はじめまして。
コメントありがとうございます。

あけましておめでとうございます。
仰る通り、今までに何度も使われているトリックではあるんですけど、今作は作品のテーマと仕掛け(表紙イラスト含む)が見事なまでにカチッとハマっていたと思います。語り手を誤認させられていたどころか、時系列までずらされていたなんて……完膚なきまでに叩きのめされるとはこういうことを言うんでしょうか。衝撃度だけで言えば、みーまー初読時を上回る破壊力でした。
そこですよね。自分もそこがまたすごいと思いました。
『トカゲの王』ではトリック自体はすごいと思ったんですが、ではそれが本編と上手く関連しているかと言えば、必ずしもそうではありませんでした。
対して今作はこの構造であることが不可欠であり、どちらが欠けてもここまで素晴らしい作品には成り得なかったのではないかと。
自分はまだ『昨日』をパラパラ見返してみただけなのですが、それでも全く違う映像が浮かんできて、早く一気に通して読み返したい衝動にかられています。
「まさか、そんなわけないじゃん」と一蹴されそうですねw
それでもしつこく食い下がって「はいはい、都市伝説都市伝説」と流されるオチを幻視しました。
本当、入間さんの脳内を覗いてみたいものです。

1しか見たことがない上に記憶が朧げな人間も見返さ&見なければ
Posted at 2012.01.02 (01:29) by 天野寂 (URL) | [編集]
Re:恵さん
はじめまして。
コメントありがとうございます。

騙されたとはいえ、そこまで違和感を感じていたのはすごいと思いますよ。
というか、『昨日』で見抜けた人はいないんじゃないでしょうか?

『美住』ですが、漢字辞書まで引っ張りだしてきて『住』を調べましたが、『か』という読みはやっぱりないみたいですね。
名前の時だけの特殊な読みなんですかね?
本編通じて『美住』と記述してあるのでミスでもなさそうですし。
『みすみ』と打って変換してるのでなんかモヤっと感がありますが、あんまり深く考えたところでわかるものでもないか、ととりあえず納得してます。
どうしても気になるのでしたら、『入間の間』のメールフォームから問い合わせてみてはいかがでしょうか。
Posted at 2012.01.02 (01:41) by 天野寂 (URL) | [編集]
Re:木瀬さん
あけましておめでとうございます。
年越しぼっちーズとはまた乙ですな。
自分は猛烈な睡魔と闘いながらすき焼き食べてる間に気づいたら明けちゃってました。
彼女さんに「多摩子さんと黄鶏くんごっこしようぜ!」とかなんとか言って変態プレイに勤しんでいたわけですね、わかりますとも、ええ。

困ったときの寂頼み! ってやつですね!(やつですね! じゃねぇよ)
と言ってもまだ自分もすべてを解き明かせた気分じゃないんですよね。
一つ謎が解けたと思ったら、その事実がまた新たな謎を呼び……無限ループって怖い。
2冊で2倍お得というか、読み返したくなる小説というものは本当に最高です。
まったく、いるまんは最高だぜっ!! (最高の笑顔で)

『MADWIMPS』の有神論PV、感動しました。
歳納めにマジ泣きさせられましたからね……。
>日々、みーまーの6巻をRADの「学芸会」で描いてみたいなあと妄想しております。
木瀬さんは私か! 妄想代理人ですか!
どなたか作ってくれる方、募集中!
Posted at 2012.01.02 (01:52) by 天野寂 (URL) | [編集]
あけましておめでとうございます。
今年も宜しくお願いします。

僕も騙されました! [彼女≠彼女]は合っていたのですが,まさか時系列がごちゃごちゃにされているとは思いもしませんでした。

>『ニーア』だったかー、デスノートのニアだと思いますとか言ってたのはどこのどいつだ。
恥ずかしい! 誕生日一緒だから『デスノート』のニアだったらいいな,とか言っていた自分が恥ずかしい! 穴があったら入りたい! そして春が訪れるまで冬眠していたい! 時々は村里に降りてきて入間作品だけは買いたい!

閑話冬眠。

ニアの名前の由来が『ニーア』からなら,マチの名前の由来は『街 ~運命の交差点~』からでしょうかね? あり得そうな気がしなくもないですけど。


∥:今回のラストは,裏袋さんにとってはアンハッピーエンドだと思いました。
ニアが過去へ行く理由は“ヒーローである綾乃くんに会うこと”と“みぃちゃん(以下裏袋と呼称)が車いすに乗らなくていい未来をつくるため”。
綾乃くんが過去へ行く理由はマチが歩けるようになるため。
ここで,未来を改変しようと過去へ跳んだ裏袋が綾乃くんを殺したりしたとなると助けられるニアが水難事故で死ぬこととなり,裏袋はニアを助けることさえニアがそもそも生きていないのでできません。
そして,どう足掻いてもニアが過去へ行く理由は“自分を殺すため”なんです。
ヒーローである綾乃くんの幸せ,つまりマチが生きている未来をつくるため。そして裏袋には自分の足で歩いていてほしい。
ニアがタイムマシンに乗るときの胸中は察することができません。

しかし,ここで引っ掛かりが。
そもそもニアが溺れるのを裏袋が阻止したらどうなるのか。
ニアは綾乃くんをヒーローとして見なくても良く,ニアは自分を殺しに過去に行かなくても良くなる。
しかし,そうすると裏袋が車いすに乗らなくてはいけなくなる。
そうなると今度はニアは“裏袋が車いすに乗らなくてもいい未来をつくるため”に過去へ行かなくてはならない。
そうするとニア自身の出場を諦めさせたり,妨害したりする。
そうなるとニアと裏袋はハッピーエンドに縁遠くならずに済む。

しかし,ここは『神の島』。
ニアが生きているとマチは死ぬ。
マチが生きているとニアが死ぬ。
そんなエンディングを綾乃くんが黙って見ているハズがありません。:∥ D.S.


個人的にはニアの「嬉しかったです。またヒーローに会えたから」が,かなり込み上げるものがありました。
先ほども述べさせていただきましたが,どう足掻いてもニアが過去へ行く理由は“自分を殺すため”なんですよね。
ヒーローである綾乃くんの幸せ,つまりマチが生きている未来をつくるため。そして裏袋には自分の足で歩いていてほしい。
ニアがタイムマシンに乗るときの胸中は察することができません。

重ね重ねになってしまいますが,2011年はお世話になりました。
今年も宜しくお願いします。
Posted at 2012.01.05 (16:27) by 椎名ショウタロウ (URL) | [編集]
Re:椎名ショウタロウさん
あけましておめでとうございます。
こちらこそ、今年もよろしくお願いします。

むしろ、騙されてなんぼでした。
ああ、完敗さ!

入間さんの刊行ペースだと一月に2回とか降りてこないとダメですね。
さすが、入間さん、おちおち冬眠すらさせてもらえないぜ。

マチはマーティからってあとがきに書いてありますよ(あれ? ここはボケに乗ったほうがいいんでしょうか?)

大変興味深い考察、楽しませていただきました。
ただ、異議ありな点がいくつかあります。
まず、“自分を殺すため”という表現はちょっと引っかかります。
仰りたいことはわかるのですが、事故に遭った彼を救えなかったのであって、誰かがニアを意図的に“殺した”わけではありません。
ニア(大)もニア(小)がどうなるか知った上ではありますが、何もしなかっただけです。(“何もしないこと”をした、とも言えますが)
これを見殺しと取るかは人それぞれですが、自分としてはそうは思いませんし、思いたくないです。
作中でも“死”という単語はたくさん出てきますが、“殺す”という表現は使われていません。
綾乃もニアも裏袋も大好きな人を守りたい、って気持ちは一緒ではないでしょうか。
それこそ、この世界にはニアが言っていたように死を司る何かが働きかけているのかもしれません。
というわけで、“自身の死を受け入れるため”ではないかなぁと。
それ、何が違うん? と言われるとまぁ結果的には一緒なんですけど。

>綾乃くんが過去へ行く理由はマチが歩けるようになるため。
そうではなく“マチとの不仲を解消するため”だと思います。
マチが歩けなくなった事故に彼は関係していませんし。
それを言うなら、マチが過去へ行く理由が“自分が事故に遭わないようにするため”言い換えれば“過去の自分が自転車に乗らないようにし、歩ける身体で過ごせるようにするため”ではないでしょうか。
といいつつ、マチも“綾乃との不仲を解消するため”だったらいいなぁなんて思っています。

最後に1点……これを言ってしまうと元も子もないというか、上で長々と書いたのもなんだったんだよとなってしまうのですが……。
そもそも、松平さん、あなたは嘘をついている!(急にどうした!?)
ずばり、『時間旅行の際、行きたい時代を強く思うことが必要』というのはデマカセではないでしょうか?
これについてはかなり長くなるので近々記事にする予定でいます。
詳しくはそちらをお読みいただければ、と思います。

そのシーンはやばかったですよね。
晴れやかな笑顔だったっていうのがさらに……
>ヒーローである綾乃くんの幸せ,つまりマチが生きている未来をつくるため。そして裏袋には自分の足で歩いていてほしい。
順番が逆じゃないでしょうか?
自分の過失で歩けなくしてしまった裏袋が歩けるようにするため。
これが何にも優先すべきことであって、そのために例えば綾乃やマチが死ななければならないとしても、ニアはきっと裏袋のために動くだろうと思います。
もちろん、憧れのヒーローが幸せであれば彼も嬉しいでしょうし、そのためにはマチが必要なんですけど、やっぱり一番大切な人が元気でいることが、たとえその隣に自分はいられなかったとしても、彼の幸せだったのではないでしょうか。
最善ではないけれど、最悪でもない、彼にとってのハッピーエンドだったらいいなぁって思います。

なんか読み返してみると、せっかくのコメントにいちゃもんばっかつけてる返信になってしまっていますが、それだけ興味深いコメントだったということでありまして、とにかくなにが言いたいかと申しますと、新年早々素敵なコメントをありがとうございました。
またこうして、いろいろな意見を忌憚なく交わしていけたら幸いです。
こちらこそ、本年もよろしくお願いします。
Posted at 2012.01.06 (12:20) by 天野寂 (URL) | [編集]
Re:天野寂さん
完敗に乾杯!

>マチはマーティからってあとがきに書いてありますよ(あれ? ここはボケに乗ったほうがいいんでしょうか?)
『みんなにはちょっと早すぎたかな? 君達の子供には流行るよ』(あとがきの『質問は一切受け付けんっ!』と感動とに気圧されて,見落としてたとは言わない)”

確かにニアが過去へ行ったのは,“殺した”という表現よりは,“自分の死を見届けた”“自分の死を受け入れるため”のほうが適しているかもしれません。
それにしても,登場人物の決断の早さは目を見張るものがあります。ニアが自分が死んでいく姿を目の当たりにしても尚,笑顔で『嬉しかったです。またヒーローに会えたから』と言えるのは只ならぬ覚悟を感じます。
しかも一度目は助けてもらったのに,二度目は助けられなかったとしても“ヒーロー”と称しているニアが自分が死んでいる未来に戻るとき,デロリアンもどきが140Km/hに達するとき,どんな胸中だったのでしょうか。優しく胸を引き裂かれているような錯覚に陥るのは僕だけでしょうか。
『ごめんみぃちゃん。でも、ありがとう』って,『ごめんみぃちゃん。でも、“無かったはずの9年間一緒にいてくれて”ありがとう』とも色々な解釈の仕方がありますよね。

>>綾乃くんが過去へ行く理由はマチが歩けるようになるため。
>そうではなく“マチとの不仲を解消するため”だと思います。
そうなると,松平さんが言った『時間旅行の際、行きたい時代を強く思うことが必要』という言葉には疑問が残りますね。
もし,綾乃とマチの不仲を解消するためだとしたら喧嘩するときに跳ぶはずですし,マチが車椅子に乗らなくても良い未来をつくるためなら自転車の練習のときだったり,本土へ行くことを阻止するためにその時々に跳んだり,色々と手が打てると思うのですが……。
そうすると別の問題として,乗車した“どちらの想い”が優先されるのか,という疑問も残ってしまいますね。
天野さんの記事楽しみに待っています。

>ヒーローである綾乃くんの幸せ,つまりマチが生きている未来をつくるため。そして裏袋には自分の足で歩いていてほしい。
すみません。これ実は『ヒーローである綾乃くんの幸せ,つまりマチが生きている未来をつくるため。そして“何より”裏袋には自分の足で歩いていてほしい。』と打とうとしたのですが,『そして』のときに楽をしようとTABキーで予測変換をして『そして何より』とちゃんと打てていなかったことを確認していなかったのがマズかったです。これでは優先順位が完全に変わってしまいますよね。申し訳ありませんでした。

僕も好きな作品で,他の人の意見が訊けるのは嬉しいです。
こちらこそありがとうございました。
Posted at 2012.01.06 (22:40) by 椎名ショウタロウ (URL) | [編集]
Re: Re:天野寂さん
チ~ン(乾杯の音)

椎名さん、あなたもしや未来からきましたね?

たとえ自分が死ぬことになっても、ニアにとって一度綾乃に救われた過去がなくなるわけじゃないですからね。
『嬉しかったです。またヒーローに会えたから』という台詞からは、そこにに込められた決意を感じると同時に、本当に嬉しかったんだなぁとしみじみさせられました。
椎名さんの仰る通り、再び未来に戻るときのニアの胸中を想像するのは切なさで胸が張り裂けそうになりますよね……色々考えてたらまた視界がぼやけてきました。

ニアもみぃちゃんと一緒に未来に帰りたかったに決まってるのに。
大好きな人の側にいたかったに決まってるのに。
死ぬのが、自分の存在が消えてしまうことが怖かったに決まってるのに。
なのに、なのに……っ!
どうして最後まで笑顔でいられるんだよぉ……っ!!
ここまで大切に想われている裏袋は本人がそれを望んでいなかったとしても、やっぱり幸せものなんだと思います。いや、そう思わないとやり切れません。
『“一緒にいられなくて、一人で勝手に決めて”ごめんみぃちゃん。でも、“今まで一緒にいてくれて”ありがとう』
この短い台詞にどれだけの想いが込められているんでしょう。

ずばり、そこなんですよ。
なぜ、九年前に戻ったのか。
綾乃&マチペアが九年前に戻るのはいいとしても、ニア&裏袋ペアが戻るなら九年前ではなく、八年前のはずなんです。
“想いの強さ”というのも考えたんですけど、松平さんがそんな不確定な要素に託すはずがないと思うんですよね。
ようするに、松平さんはあらかじめ行き先を設定していたんだと思っています。
椎名さんが『未来を待った男』読まれてないといけないので、ここまでにしますが、一応、いくつか根拠めいたものはあります。
なるべく早く記事を仕上げたい、です。

いえいえ、こちらこそいちいち指摘してしまってすみません。
行間を読め! って話ですよね。

ですよね。色んな意見聞けるのって嬉しいですよね。
こういうコメントを頂けるとほんとブログやっててよかったなぁと思わされます。
返し甲斐たっぷりのコメント、どうもありがとうございました。
Posted at 2012.01.07 (04:13) by 天野寂 (URL) | [編集]
初めまして。感想述べさせてください!
初めまして。「明日」を読み終わって誰かと感想を分かち合いたく、また謎をすっきりさせたくてたどり着きました。非常に読みごたえがあり、納得できて嬉しかったです。ヒーローと呼ばせてもらってよろしいでしょうか?

さて、いきなりですが謎や感想を「分かち合いたい」ので、つらつらと述べさせていただきますね。
ちなみに私は、みーまー全巻と、この「恋する彼女」シリーズしか、入間作品を読んでいないので、オススメがありましたらぜひ教えてくださいませ。

さて、「昨日」冒頭で、ボケてた綾乃のばーちゃんが「ヤガミさん…」と言ったから、綾乃はヤガミカズヒコになったわけですが、これは偶然なのでしょうか。もしくは、この時点ですでに、タイムトラベルが起こっており、ばーちゃんはボケながらも、過去に会った「ヤガミと名乗る人物(その時点での未来の綾乃)」を覚えていたんでしょうか。

私は「昨日」ラストで、これは未来に戻る際にタイムパラドクスのせいで、ニアとマチは別々のパラレルワールドに飛んだのだと思っていました。
なので、「明日」冒頭では、「タイムパラドクスを解決しにいく話」かと思いましたが、ラストで「タイムパラドクスそのものが、テーマの作品だったんだなぁ」と思いました。

細かな謎というか、鶏が先か卵が先か~の矛盾は残りますが、その不思議さは、恋の不思議さと通じる気がするんですよね。
まこと恋とはややこしく不思議なものです。
あと、やたら手際のよい松平さんと、どうやら「わたし」はマチじゃないと中盤で気づいたときに、なぜか松平さんは、綾乃が成長して過去にやってきた姿なのかと思ってしまいました。外見違いすぎるけど(笑)松平さんの言う「師匠の左門先生」が、この時代の綾乃が出会った松平さんの偽名かなにかなのかな~って。あまりに松平さんが協力的すぎてつい。しるこサンド(スーパーに売ってます)は、思い出の味だから大好きになったとか。

思ったのですが、ニアにとって綾乃は命の恩人のヒーローですが、「明日」で、ちびマチは綾乃に命救われてるわけですよね、直接に。しかもヤガミさんはその後もさりげなく見守ってくれてたわけで、私はちびマチが、ちび綾乃ではなく、ヤガミさんに恋をしなかったのが寧ろ不思議です。女子の感想として。9歳年上ってカッコ良く見えるし、好きな男の子に似ていて、というか好きな男の子が成長したらこんなかな~?って感じで(笑)とどめに命救われたら、例え好きな男の子と仲直りできても、謎めいた年上の好みのタイプの命の恩人に行くと思うんですけどねー。

忘れられないと思います。なぜって私も青春時代に、年上の謎めいた、すごく好みのタイプの男性に、ある意味命がけで、私の(精神的な意味での)命を、助けてもらったことがあるからで、それ以来、他の人と付き合っても物足りなくて、忘れられなくて大変でした。だって運命感じちゃうじゃないですか(苦笑)
やっぱり男性視点(綾乃&ニア視点)で見てしまいがちですが、女子として色々考えてしまいます。まぁわたし自身は、綾乃タイプの、好きな人のためなら何でもする!っていう派なんですけど。

最初、裏袋さんをマチだと思っていて、ちょっと冷たすぎだなと感じていました。「昨日」での綾乃視点での冒険を考えると、マチからすれば「綾乃は自分の足を治すために過去に介入し、その結果死んだ」と思うはずで、(まぁ裏袋さんも似たように思ってたと思いますが)、でも足が治った喜びは替えがたく、ニアの死に悲しみながらも、足の方を取ってる感じなのがちょっと…

ただ、これも女子として意見というか、女子から女子を見て思うのが、わりと女の子ってそういうものかも。そりゃ、必死に助ける方法を探そうとするだろうけど、「頑張ってみたけど方法が見つからないし」「きっと彼もわたしが幸せになることを願って死んだはずだし」とか、自分を納得させる言い訳を探して、悲劇のヒロインになることで痛みを乗り越え、何年かしたら別の人と幸せになるんじゃないかなー、と。

なんだか夢を壊してしまったらすみません。ちなみにわたしが好きなキャラは、綾乃と松平さん、あとちびマチです。
Posted at 2014.01.28 (18:21) by あおい (URL) | [編集]
Re: 初めまして。感想述べさせてください!
はじめまして。
コメントありがとうございます。
そして、返信が遅くなり申し訳ございません。

ヒーローだなんてそんな……ぜひ呼んでください!

全部オススメです! と言いたいところですが、特にオススメなのは感想にも書きましたが松平さんの師匠・左門さんが登場する『未来を待った男』などが収録された短編集『時間のおとしもの』でしょうか。色々な時間ものが楽しめるお得な1冊です。
もう1冊、個人的に大好きな『僕の小規模な奇跡』も良かったら読んでみてください。
この作品ほどではないですが、サプライズ要素も中々です。
そして何より、登場人物の魅力が半端ないです。
基本的にMW文庫作品にはハズレがない(と思います)ので、これから入間作品を開拓していくならそちらから攻めていくのがいいかと思います。

ヤガミカズヒコの問題は正に「鶏が先か、卵が先か」ですよね。
少なくとも偶然ではないと思います。
ミー婆=みぃちゃんと考えれば、この時点でタイムトラベルはもう既に起こっていて、そのときのことをばーちゃんは覚えていたんじゃないでしょうか。
でもそうだとすると、そのときの綾乃は石を引っこ抜かなかったことになるんですよね。薄情な孫ですよ全く。

『昨日』のミスリードは本当に秀逸でしたね。
『昨日』の時点で勘違いさせられなかった人はいないんじゃないかって思います。
多くの人はタイムパラドクスの方に気を取られて、まさか視点人物を錯覚させられているとは考えもしなかったでしょう。

松平さんの手際の良さはうさんくさかったですよね。
絶対初めてじゃないだろと疑っています。
松平さんが綾乃の成長した姿というのは面白い発想だと思います。
想像するとどうしても笑ってしまいますけど。どうして熊になっちゃったんだよ、みたいな。
しるこサンドおいしいですよねー。色んな飲み物でふやかして、最高の組み合わせを探すのも楽しいです。

それに関してはもう個人の好みによりけりだと思うのでなんとも言えませんが、少なくともマチ(というかこの島の子供達)に関して言えば、かなりおぼこい子たちばかりなので9歳も年上の大人に恋をするとかはなさそうかなーと思います。
もちろん、同い年の子よりカッコ良く見えるでしょうし、憧れることも充分あるとも思います。
ただ、助ける直前に誘拐してちょっと機嫌を損ねちゃったりしてますし、あの後すぐチビ綾乃が告白とまではいかないまでもそれに近いことをしてると考えると、それを振り切ってまでヤガミさんに走るというのは考えにくいのではないかと。
以上が男子の感想です。

なんですか、そのロマンス。それで一本小説が書けるじゃないですか!
男性視点だと純愛(?)小説に読めますけど、女性視点から見ると男共の勝手な判断に振り回されまくってて、そりゃあみぃちゃんもキレるってもんですよね。
そこら辺も含めて、入間さんの描写の巧さには感心させられました。
あおいさんは典型的な入間主人公タイプですね。

いや、それに関しては自分もそう思います。
裏袋は綾乃ほど一途に狂ってないと思うので、あのままの日々が続いていれば、普通に別の幸せを見つけていたんじゃないかと。
それなのに、綾乃があんな風に煽るからこんなことに……(綾乃は別に煽るつもりはなかったでしょうけど)

いえいえ、久しぶりに長文のコメントを頂けて楽しかったです(返信がこんなに遅れたのは本当にごめんなさい。軽く読み返すつもりがガッツリ読み耽ってしまいまして……)
もしよかったら、また入間作品の感想を聞かせて頂けると嬉しいです。
Posted at 2014.02.05 (05:48) by 天野寂 (URL) | [編集]
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