小さく選ばれたたたかい 辰野→桃谷 感想

電撃文庫MAGAZINE Vol.24掲載『小さく選ばれたたたかい 辰野→桃谷』の感想です。
ねたばれたたたかいとなることが予想されます。
くれぐれもご用心を怠らぬようお願いします。

『なにか』が、ぼくに『それ』を与えた。
頭をめいっぱい使って、
イタズラと悪だくみに
利用することぐらいでしか、輝けない能力。
つまり、完璧にぼくの望み通りの、
特別な能力を。

本作への一言感想。
ルルの次はロロか。

これ、絶対、トカゲの王のサイドエピソードですよね。
そして、前日譚というかプロローグだったので、続きがありそう。
次は『桃谷→辰野』みたいな。
ぶっちゃけ、あんま続きが読みたいとは思えないというか、電マガの短編は違うのを書いて欲しいので、続きはトカゲの王の方でお願いしたいですね。ま、続きがあれば、ですけど。

・辰野
マセガキっつーか、小生意気っつーか、かわいくねー小学生だなー。って印象。
ちょっと人生を舐めすぎなところがありますが、小学生なんてこんなもんだったよなー。
いるまんの小学生描写は相変わらずリアルなので、共感できまくったのですが、愛着が湧きづらいです、この子。
時間を止める能力とか妄想しまくりましたし(今もしょっちゅうする)、かなり滾るわけで、なんでコイツこんなに冷静なんだよと。お前、小学生だろと。もっとはしゃげと。そう、思ってしまうわけですよ。
テンションは上がってますけど、いちいち抜け目ないというか、隙がないというか、ルルーシュとかライトみたいなやつですね。
狙って88点取るとか、100点取るよりも難しいですからね実際。
能力の把握と検証とかまんまルルやんけ、とか思いながら読んでました。
ざっとまとめてみるとこんなかんじでしょうか?

『止まれ』と命じることでものの動きを止める能力。
以下のような制約が存在する。
・能力の範囲は自身を中心とする約半径20メートル圏内
・対象を選ぶことはできず、無差別に停止させる
・対象の意識まで止めることはできない
・生物無生物問わず、作用する
・おそらく、視認可能なものであれば止めることが可能
・止められる時間は任意に変更できるが、最大で10秒程度
・一日の回数制限などはない
・現状、能力の使用による副作用の兆候はない

出た、チート能力。
これ、辰野がミミズなんじゃ? と思っちゃうレベル。
半径20メートルに入れば確実に殺せるわけで、なんという殺し屋向きの能力。
「人殺しなんて嫌だ」と言っていたので殺し屋にはならないかもしれませんが、絶対どこかで絡んでくるんでしょう。
フォクシーのノロノロビームみたいに止まってる時間にダメージを蓄積させると解除したときに一気に解放される、なんてこともできそうです。
というか、初めはそれをやるのかと思ったんですが、無差別なので佐藤くんも一緒に止まってしまってそれはできないんですよね。
能力の使い道が退屈しのぎってのがもう、今までの入間主人公とは一線を画してます。
能力はすごく魅力的だけども、辰野くん自身にはあんま魅力がありませんな。
言い方は悪いですけど、そこらへんにゴロゴロ転がってる量産型主人公みたいなイメージ。
よーするにいるまんっぽくねーってかんじ。

・桃谷
うーん、桃谷さんも能力所有者なんでしょうか?
初めは辰野くんをライバル視しているうちに気になり始めて……なラブコメ展開も予想しましたが、告白したときの反応を見るにその気は全くなさそうでしたからねぇ。
動物に怖がったりするところはかわいかったです。
やっぱ小学生の女の子はかわいいものです。
辰野くんが体育の時にパンツを見たと言っていましたが、体育の時にパンツが見えるってどういう状況なんでしょうか?
まさか、この世界ではブルマが復活しており、桃谷さんはハミパンしていたとでもいうんでしょうか?
それとも単にハーフパンツが下がって見えたのでしょうか?
というか自分は真面目に何を考えているんでしょうか?
『己の正義』の味方である彼女も普通からは外れた異常な存在ですね。

辰野=ライト、桃谷=Lみたいな頭脳対決がここから繰り広げられていくのかな?

・辰野母
お母さん怖すぎでしょ。
鼻潰せば戦意なくすとか。息子さんに何教えてるんですか。
自称・ガイコクジーンってのも気になりますし。
もしかして、このお母さんって『N743327』のNかも、とま~た深読み癖がはじまったよこの人。
『N743327』の舞台は津波で生き残りが集められた場所で外の世界は人が住めない状況になっている……ってどっかで見たぞその設定。とここまで妄想しました。
ってかそれなら今出てきてるわけねーじゃんね。何言ってんだコイツ。


この短編で色々と判明したクロスオーバーのなんやかんやについて。

ご飯をぱくつきながら横目で見ると、テレビには翼を広げた女の人が映っている。シラサギっていう、なんかエライ人だ。詳しくは知らない。光の翼を背中に持つことで有名な人だ。

シラサギが登場したことから、『トカゲの王』とほぼ同時期の話であることが窺えます。

それにこれは噂だけど、何ヶ月か前に人の死体が見つかったっていうし。こわいこわい。

これもおそらく、トカゲの王とのクロスオーバーじゃないでしょうか。
カエルかヘビ、もしくはアメンボあたりの死体と予想。
でも、何年か前の可能性もありそうなので違うかも。

人間は二千七百年前くらい前に一度、絶滅に追い込まれた。らしい。

滅亡の理由で一番有力、というか先生の説では、大きな津波に襲われたというものだった。

『アイで空が落ちてくる』でシロがいた世界の約2700年後が舞台のようです。
つまり、『トカゲの王』と本作は他の入間作品とはパラレルワールドであり、遙か先の未来という設定だったんですね。
通りで能力者とかばんばん出てくるわけだ。
でもこれで木曽川らが登場する可能性は0になっちゃいましたね。ちょっと残念。
でもガイシホールがあったのはなんなんでしょうね?
時代は繰り返す、ということでしょうか。
昔の遺跡はそのまま残してあるということなので、それを元に建設したのかもしれませんが、まぁこういうところに真面目につっこんだらアカンのですよ。
というか、収録NGとなった『アイで空が落ちてくる』を絡めてくるとはいるまん流の嫌がらせかなにかかな、と思ったり。
さらにというか、『大きな津波によって世界が滅んだ』ってのはアリでアイ空がNGな理由がわかりません。
雑誌ならよくて、書籍ではダメなの? 意味がわからない。
遠い過去に起きた出来事としての描写だから許容範囲内みたいな理由でも納得いくわけがない。
アイ空だってパラレルワールドのお話ですよ?
いるまん、もっとやっちゃっておくんなせい(勝手に嫌がらせと決めつけるなし)

閑話休題。

まぁ、未来と言っても一度滅んで同じぐらいの文明になってるだけですからね。
お手軽なクロスオーバーもあったものです。
そして、ポケモンやドラゴンボ○ル(伏せる場所に笑いました)やゴッドイーターなど、色々とめんどくさくなっちゃった感を感じますね。
いるまんもさすがにトゲ王の世界と他の作品を繋げるのは無理だと感じ、こんな風に繋げることにしたのかもしれないなぁと思いました。
ぶっちゃけ、こちらの世界のお話はあちらの世界のお話に比べて面白くないので、あっちの世界の話を書いてほしいなぁ。
これからはこっちの世界メインで広がっていくっていうのは寂しいです。
今考えると、電波女とトゲ王のコラボは超SFチックなコラボだったんですね。
ってかあのときは絶対この設定考えてなかっただろ! と思いました。

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Comments

本気でわからないなら悪いけど人として常識を疑うレベル
そういうサイトじゃないことくらいわかっているけど、デリケートな話題に対するあまりに配慮のない無神経すぎる発言
Posted at 2012.02.13 (15:45) by (URL) | [編集]
Re: さん
はじめまして。
コメントありがとうございます。

おそらく、津波に関する件についてのコメントだと受け取りましたが、違っていたらすみませんがもう一度どの部分についてなのかコメントして頂けますでしょうか?
お願いします。

この記事をお読みになってこの旨のコメントをしてくださったということは『小さく選ばれたたたかい 辰野→桃谷』、『アイで空が落ちてくる』、『時間のおとしもの』のあとがきは既に読んでいらっしゃるものだと前提して返信させていただきます。

あなたは『小さく選ばれたたたかい 辰野→桃谷』をお読みになってどう思われましたか?
津波の描写が原因で『アイで空が落ちてくる』が収録されなかったのならば、今回もそういった描写はNGとして削るべきであると私は思いました。
震災後、一貫してそういう体制を取っていくのであれば(それでも納得はできませんが)、仕方がないと理解することはできます。
しかし、今回、早々に津波というワードが使われており、『アイで空が落ちてくる』との繋がりを仄めかす描写がなされていました。
やってることがおかしいとは思いませんでしたか?
少なくとも私は編集部のいい加減さに対して非常に不満を覚えました。
口が過ぎる箇所も確かにありますが、何も考えずに書いているわけではありません。
不快に思われる方がいらっしゃることは承知の上で、偽れない正直な気持ちを書いています。
入間人間さんの一ファンとして、『時間のおとしもの』に『アイで空が落ちてくる』が収録されなかったことが本当に残念でなりません。
Posted at 2012.02.14 (12:10) by 天野寂 (URL) | [編集]
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