2 野﨑まど 感想

野﨑まどさん一年振りの新作『 2 』感想です。

《この本は、すべての『創作』の極地に至るものである――》。野﨑まど渾身の怪作!!

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 数多一人は超有名劇団『パンドラ』の舞台に立つことを夢見てやまない青年。ついに入団試験を乗り越え、パンドラの一員となった彼だったが、その矢先に『パンドラ』は、ある人物によって解散を余儀なくされる。彼女は静かに言う。「映画を撮ります」と。その役者として抜擢された数多は、彼女とたったふたりで映画を創るための日々をスタートすることになるが――。
『全ての創作は、人の心を動かすためにある』
 彼女のその言葉が意味するところとは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体……? 全ての謎を秘めたままクラッパーボードの音が鳴る。

WARNING
本感想を読むには以下の著作を読んでいることが必要条件となります。
・[映]アムリタ
・舞面真面とお面の女
・死なない生徒殺人事件 ~識別組子とさまよえる不死~
・小説家の作り方
・パーフェクトフレンド
・2

条件を満たしている方のみ、続きをお読みください。


そして、 『 2 』を今から読むという人へ。
本作の前に既存5作品は必ず読んでおくべきだとご忠告いたします。
もちろん、単体で読めないとまでは言いませんが、その状態で読むのは非常にもったいないです。とてつもなくもったいないです。人生の損失と言い換えてもいいでしょう。
記憶を完全に消去でもしない限り、一生に一度しか味わえない感動を決して逃さないでください。
この小説はきっと、とても面白いのです。
今年読んだ小説で一番面白かったことは間違いないです。
おそらく、2012年のナンバー1はこれで決まりかなと思っています。2ですけど1位。
とにかく最高でした。
読書中はもちろん、読了後しばらくの間ずっと鳥肌が治まらず、真夏だというのに肌寒さを覚えたほど。
前置きはこれくらいにして。

まずは共通認識として、時系列の確認から入りたいと思います。
仮に[映]アムリタ(以下、アムリタ)を2009年として時系列順に並べると
月日作品名メモ
200?4~5死なない生徒殺人事件伊藤先生:28歳
20094~6[映]アムリタ
最原最早:18歳(大学一年生)
二見遭一:20歳(大学二年生)
201052
最原最早、最後を出産
最原最早、私立藤凰学院を訪れる
→一因縁、永遠の命の生徒と接触
20113最原最早、最中を出産
?御島鋳(最原最早)、劇団『パンドラ』を創立
20??舞面真面と仮面の女舞面真面:23歳
20??小説家のつくりかた在原露:20代(自称)
20204~7パーフェクトフレンド最原最中:小学四年生
20212~112
最原最早:30歳
最原最中:10歳(小学五年生)
舞面真面:20~30代(数多談)
伊藤先生:30代(数多談)
在原露:20代(自称)
こんな感じになります。
小説家のつくりかた(以下、小説家)はぶっちゃけ判断できませんが、他は大体合っているはずです。
出産月はアムリタでの6/30の初夜でいきなりできちゃったと仮定してます。これも合ってるはず。
真賀田四季もそうですが、女性の天才は妊娠しやすい体質なんでしょうか?
それはさておき。
最後くんの出産後、間髪入れずに励んで最中ちゃんができちゃったんでしょう(できちゃった言うな)
初めは双子だと思いましたが、二見が最後くんの方が年上と言っていたので年子で間違いありません。
でも、これだと最中ちゃんが10歳にならなくないか?
あんま細かいところまで考えるのはやめましょう、うん。

ついでに相関図も作ってみました。
2mado.png
推測も含まれますが、だいたい合っているかと。
こうしてみるとこれまでの6作品は壮大な最原最早サーガだったなぁと改めて感嘆しますね。

発売前の妄想予想が大的中のスーパーノザキ大戦だったので、過去作を振り返りつつ、感想をぼやいていきます。

[映]アムリタ2

本作はアムリタの続編にしてリメイクになっています。
登場人物で考えてみると非常に分かりやすいかと思います。
役職[映]アムリタ2
役者二見遭一数多一人
監督最原最早最原最早
女優最原最早ナタリー
元恋人定本由来二見遭一
美女画素はこび紫依代
助言役兼森舞面真面
店長『映画館』店長『夜の蝶』店長
というわけで、この感想で一番声を大にして語りたいテーマへ。
・ナタリー=最原最早?
個人的にここが一番気になっているところ。
レンタルビデオ屋の店員のエセ外人ナタリー・リルリ・クランペラ。
最原最早とは大学時代の友人であり、天才監督が認める天才女優。
しかし、よく考えてみてください。
果たしてそんな女優が存在するでしょうか?
可能性があるとすれば……
最原最早ならば可能ですね。当たり前です。
そして、彼女ならどんな役も、エセ外人ナタリーもなんなくこなすでしょう。
先に言っておきますと、私はほぼ100%ナタリー=最原最早であると確信しています。
色々と根拠はありますが、決定的な描写を引用しておきます。

僕が真面さんとみさきさんと在原さんと紫さんと伊藤先生と名色先生と理桜ちゃんと不死のお友達とその他たくさんの優秀なスタッフとさらにその上最原さんの本人の力すら借りてやっと失敗している間に、彼女は一人で簡単に成功している。

あれだけ出番があったナタリーが『その他たくさんの優秀なスタッフ』に含まれてるとは考えにくいです。
よって『最原さんの本人の力すら借りて』というのは、ナタリーのことと考えて間違いないと思います。

ナタリー=最原最早
これは真である。

ここからが本題。
実はナタリー、アムリタに登場しています。覚えてましたでしょうか?

「じゃあ店長より可愛い女の子のバイトを雇って、ここに立ってもらいましょうよ」
「女の子ならナタリーがいるじゃない」
 ナタリーというのはこの店のバイト仲間のスウェーデン人だ。お世辞でなく本当にハリウッド女優並みの美人なのだが、何故か三ヶ月に一度くらいしかバイトにこない。僕も二回しか見たことがない。

当時、後になんにも絡んでこない描写だったのが引っかかり、そのおかげで覚えていたんですけど、まさか3年越しの伏線だったとは。脱帽です。
三ヶ月に一度、二回しかということは単純計算で半年、最低でも三ヶ月前から二見遭一と同じバイト先で働いていたことになります。
つまり、定本由来と知り合う以前から最早は二見のことを知っていたことになるんです。
……やばいやばい怖すぎる。
アムリタでは定本由来の代わり、ようするに彼の後に二見が選ばれていました。
しかし、です。
もし、この仮説が正しいとすれば、『二見という器が先にあり、定本由来はその器を満たすために選ばれた』という新たな仮説が生まれるんですよ!
ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!
……やばいやばいやばい怖すぎる。
どちらにしろ怖いことに変わりはありませんが、後者の方が個人的には数倍怖いです。
でも、後者の方が少しだけ二見が救われる気もします……気がするだけですけど。

と、このナタリー=最早説を友人に話しましたところ、ナタリー=最早は間違いないと同意を得られたのですが、アムリタナタリー≠2ナタリー説を新たに提唱されてしまいました。
なるほどざわーるど、でした。
たしかに、その可能性も十分考えられますよね。
むしろ、そちらの方がしっくりくる部分もあります。
ナタリーというのは最早が一連の計画のために作った架空の人物であり、バイトに来ていたスウェーデン人は紫のように金で雇われていただけなのかもしれない、とか。

だがしかし、私はあえて二見器説を力の限り訴える所存です!
というのも、最早が愛しているのは二見遭一だと信じたいお年頃なわけですよ。

・野﨑まどは一体いつから『 2 』を構想していたのか?
本書を読んでこの疑問を抱かなかった人はいないのではないでしょうか?
もちろん、私のその内の一人です。
諸説あると思いますが、客観的に鑑みて遅くとも、パーフェクトフレンド(以下、PF)時点で構想があったことはまず間違いないかと思っています。
ここからは主観な上、極論になりますが、アムリタ以降の4作は全てこの『 2 』のお膳立てであったとも受け取れ、そうするとやはりアムリタ執筆時には多少なりとも構想があったのではないかと勘ぐってしまいます。
いくつもの作品が1つに繋がる瞬間を味わったときの感動はとても言葉では表せませんが、『 2 』を読んでいて思い浮かべたのは森博嗣作品でした。
ネタバレになってしまうので詳しくは書きませんが、『 2 』での驚きと感動は、Vシリーズ最終巻『赤緑黒白 Red Green Black and White』を読んだときのそれに匹敵しうると言っても過言ではありませんでした。
本当にすごかったです。

閑話休題。

いつから構想があったのか? に戻ります。
ここでさきほどのナタリーの描写が根拠として考えてみます。
アムリタでのナタリーの描写は上で引用した部分のみであり、本筋には一切絡んできません。
巧妙な伏線の予感がぷんぷんしますよね!
もちろん、後付けの可能性も十分あります。ありますが、そんなの夢がない!
アムリタどころではなく、デビュー前から構想していた! そんな夢を見させてはくれまいか!

・p262のパートの久保さん=アムリタで二見の友人だった久保?
かなり些細な描写ですが、多分そうじゃないでしょうか。
それか、久保のお母さんとか……年齢的に考えてそれはないか。
というか、32歳なのに22歳を演じきる二見は童顔……なんでしょうか?
こうなると、店長も既に出てきた人物に思えてきますが……画素さん? なわきゃないですね。

舞面真面とお面の女2

あれから少なくとも5年くらいは経っていると思いますけど、三隅さんかわいそうw
まったく解放される気配がないw というかもう死ぬまでこき使われそう……出てこなかったけど元気かなぁ。
苦労続きで禿げてたり、白髪が増えたりしてないといいけど。

最早VSみさき
最早の圧勝

妖怪をもってして、キチガイと言わしめる最早は最早キチガイ(やややこしい)
逃げ隠れるみさきがかわいい。
最早のキチガイっぷりに隠れ気味ですが、思考さえも完全なる『数多一人』を演じて見せる二見も十分化け物ですよね。

真面は気持ちいいくらいのかませ役、どうもご苦労様でした。
みさきもね。ってか、そんな仮面で大丈夫か?w 大丈夫だ、問題ないわけなかろうが!

熊さんは元気でしょうか……

死なない生徒殺人事件2 ~名色量子とこそだてる不死~

伊藤先生がお元気そうでなによりです。

一因縁こと名色量子女史は最早に一体どんな映画を見せられたんでしょうか。
BBBBB級とか逆に私、超気になります!

まさかまさかのたまげたたまちゃんですよ。
PFのラストもこの人だったんかい!
なんていうか、さなかちゃんがかわいそう……とてもかわいそう。
モー様は絶対嫌がられてるなってのが一瞬で分かるあだ名ですね。
この性格は死ななきゃ直りそうにありません。

最早VS不死
最早の圧勝

小説家の作り方2

「まるで《鎮魂歌》だな……」

この台詞で腹筋崩壊しない人類はいない(キリッ

「お答えしましょう。正しくお答えしましょう。なぜかって? ウフフフフ。なぜならあたしは【答えをもつ者】【answer answer】の在原露だからです」

ああもう鈴木さんかわいいよ鈴木さん。
どんどん縮こまっていってアンダーになったときには居たたまれなさで腹筋がねじ切れそうでしたwww
最早さんの辞書に容赦の二文字はないようですね……

なんで【答えをもつ者】【answer answer】の在原露さんがハッカーAで友達がハッカーDなのか? って思ったんですけど、二つ名に法則性があったんですね。
さすが、【答えをもつ者】【answer answer】の在原露さんが4日ぐらいかけて考えただけのことはあります。
なるほどなー。他の五人の登場が楽しみ。
誰もスーツ着てなくてちっちゃくなってく【答えをもつ者】【answer answer】の在原露さんを鑑賞したいな。ウフフフフフ。

最早VS【答えをもつ者】【answer answer】の在原露改め鈴木友子
最早の圧勝

むらさきも相変わらず可愛いのですが、アンドロイド(正確にはちょっと違いますが)になったのに反応が遅れるのはなんでだろう?
しかし、食事も摂れるとは高性能ですなっ!

もしかして、物実さんお役ご免……?

パーフェクトフレンド2

理桜の扱い……全俺が泣いた。
次回、最終回『コズミッククラス委員リリカルリザクラフォーエバー』をお楽しみに!

いや、それよりもさなかだよ! さなかちゃんだよ!
元々天使だったけど、本当に天使になっちゃって……もう学校に行けないよね?
ひどい! 理桜ややややに会えないなんてひどい! あ、トムはちょっと……
せっかく友達ができたのに……私には純粋な気持ちでPFを読むことはもうできない、できないよ……
ネタバレうんぬんの問題じゃなく、PFは『 2 』の前に読んでほしいと願います。切実に。

童貞(好きなルビをお振りください)が童貞(好きなルビを以下略)じゃなかった!?
さなかさん、童貞さんが童貞だったらきみは生まれてなかったんですよさなかさん。
もしかしたら、豚真似クイズの起源はあのやり取りだったのかもしれませんね……ブヒィブヒィ!
数多一人、そして遠遠Δは二見の一人二役だったわけですが(もしかすると他の役も)、みさきを騙すレベルで役になりきってる最中にどうやって役を入れ替えていたんでしょうか?
なんにせよ、最高の役者の肩書きも相応のものと言えます。
スーパーハッカーとしての腕前も彼の演技によるものなのか、それともハッカー行為自体は最早が行っていたのかが気になりますが、PFでさなかの書いた数式を一瞬で理解していたところから前者であると考えられます。
もちろん、数式を事前に見て暗記していた可能性も十分ありえますが。

PFで結局最後まで分からず終いだった『蛍』ですが、あれは微弱な『天使の輪』だったのかもしれませんね。
もちろん誰の《輪》かと言えば、さなかのに他ならないわけで、PFは一種の予行演習であったと捉えることもできます。
ただ、圧倒的に根拠不足ですけどね。

映画『 2 』を観るためだけに育てられ。
首だけになった無残な母の姿を目の当たりにし。
挙げ句の果てには、その育ての母も本物の母親ではなかった。
さなかちゃんが可哀想でなりません。
天使になって達観してるとかならまだよかったんですけど、死んだお母さんを見て泣いてる姿があまりにも普通の子供で……救いはどこだ。

2

でも、さなかちゃんが天使になったあと、首チョンパされた最早のシーンを読んだときは「これ絶対、最早がさなかちゃんの身体乗っ取っただろ。ロリ最早の降臨か……」と思いましたが(名色先生との会話など、示唆していると思われる描写が多数あったことから確信を持って読んでいたのですが、まんまとまどさんの策略に踊らされていたようで)さなかちゃんがさなかちゃんのままだったので、そこは救いでしたね。少なくとも自分には。
乗っ取り展開も全然ありですけどね。ブラックなのも好きです。

ところで、あのキスは浮気にカウントされるんでしょうか?

未読でしたら、ウェブ書き下ろし小説『2(*1)』も読んでおきましょう。
これがはったりでないのが本当に凄いです。

Q:創作とはなにか
A:愛


あとがきにある通り、本作を一言でまとめると『二見と最早がひたすらイチャイチャする恋愛小説』でなんら間違いはない! むしろそうとしか言えない!
個人的にまど作品をジャンル分けするなら『ミステリ風コミカルホラー』だと思っていたんですけど、認識を改めなければならないようです。
これからは『コミカルホラーミステリ風ラブロマンス』作家にカテゴライズさせて頂きます。
560ページひたすら『愛』について語っていたようなもんですもんね。
まどさんが書いた『魔界探偵 冥王星O クリエイションのC』が読みたい! 超読みたい! というわけで第二部是非、お願いします!

というわけで、本当に面白かった! 面白かったです!
初めにも書きましたが2012年ナンバー1はほぼ間違いありません。
これほどまでの衝撃は森作品以来でした。オラ、ぶったまげたぞー。
これで作家四天王(=好き好き大好き超愛してる作家の意)の最後の空席がやっと埋まりました。
入間人間、森博嗣、伊坂幸太郎。そして、野﨑まど(敬称略)
というわけで、今後はまどさんの記事もちょくちょく書いていくかもしれません。
さしあたって『真賀田四季 VS 最原最早』みたいな記事書きたいなーとか考えてたり。

メディアワークス文庫で『野﨑まど劇場』の文庫化が決定しているのでそちらを楽しみにしつつ、次なるまど作品でまた度肝を抜いてくれる日をお待ちしております。

Q:感想とはなにか
A:愛

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Comments

読み終えたら...感動で言葉が出ませんでした。
これは間違いなく最近読んだ小説の中1番面白かった作品です。作中に出てくる“感動の基準を変える”創作とはまさにこんな作品のことですよね。今日「2」を読んだ後、続けて他の小説を読む予定でしたけど「2」の内容が頭から離れなくて文字がまったく読めません...これまで独立した作品だと思っていた前作5冊はこれから180度違う物語にしか見えません。
とくに、「舞面真面」を前5作中最後に読んだせいか、みさきが最原の頭を除いて驚愕する部分は鳥肌が立ちました。「舞面真面」ではそんなに強かったのに!
「舞面真面」の熊さんと「2」の槍子さんのキャラがすごく気に入ったので、出番が少なかったのはちょっと不満ですが未来の作品に登場することを期待してワクワクしています。
Posted at 2013.05.09 (21:57) by enya12 (URL) | [編集]
Re: enya12さん
言葉を失う程凄まじい作品ですよね。
この作品自体が作中で何度も繰り返される『創作とは何か』という問いに対する一つの答えになっているという構造も憎いなと思いました。
というか、いつの間にかenya12さんがまどさんにハマっていたのが嬉しい驚きでした(笑)
みさきが頭を除くところは、最早のキチガイ度よりむしろ二見のキチガイ具合に背筋が寒くなりました。
熊さんの再登場期待してたんですけどねー、残念でした。
槍子さんのキャラ良かったですよね!! でも、あんなにイイキャラを使い捨てるまどさんも素敵でした!!!
ちなみに、否応なしに期待しまくっていた新作『なにかのご縁』なんですけど、ちょっと期待はずれでした。
まど節は健在で面白いんですけど、なんか違うよなーと。
でも、これも大いなる伏線だと思うことにして、『2』を超える作品の到来を楽しみにしています。
Posted at 2013.05.11 (13:25) by 天野寂 (URL) | [編集]
お久しぶりです、木瀬もとい正木瀬です。
以前までは入間作品への感想にコメントしていましたが、
一年ほど勉学に励む時期であったのですが、
その期間にも寂さんのブログやツイートを読ませていただいておりました。
そして目に留まったのが、この野﨑まどさんの『2』という作品であります。
良く覚えていないのですが、寂さんがツイートでやたらと高評価にしており、「これは面白いんだろうなぁ」と思いつつも一年経ってしまいました。
ブログにもこの感想ができてから、必死に開かないようにしていたので、この記事を開いたのは今日が初めてです。いやぁよく耐えた俺。

そして徹夜でシリーズを読み終え、結果。
とっっっっっっ(ここから五十六時間の間)っっっっても面白かったです!
正直にいって『2』までのシリーズは何が伏線なのかをとにかく探すばかりであまり楽しめていませんが、PFの最後から「うわぁ、これはもしかして」と思い始め、『2』に入ってからはもう最早さんの虜でした。愛ですね。(意味不明)
途中から鳥肌が止まらず、今になってようやくおさまってきたところです。

ナタリー=最早説は全く思いつきませんでした。なるほど確かに、こんな女優がいるってすごいことですよね。最早なら納得できるふしぎ。
そうすると定本さん……なにこれ怖い

最原最早を見ていると、本当に真賀田四季を彷彿とさせますね。森さんの作品はSMシリーズしか読んでいないにわかなのですが、四季は他作品にも出てくるようですね。そちらも今後読もうと考えているのですが、とりあえずSMシリーズを読み直して四季の天才っぷりを思いだそうと思います。

なんだかよくわからない感想になってしまいましたが、このような素晴らしい作品を知るきっかけとなった寂さんに感謝します。
Posted at 2013.08.07 (06:10) by 正木瀬 (URL) | [編集]
Re: 正木瀬さん
twitterにいらっしゃるので久しぶり感は0なのですが、おひさしぶりです。
やたらと高評価してましたね(笑) でも、あれでも全然足りないくらい面白い作品だと今でも思っています。
よくぞ耐えました! っていうか読まずに読んだら意味不明だったと思いますよ?

おおぅ、まどさんの魔力の犠牲者がまた一人……とりあえず、水飲んで何か食べてシャワー浴びて髭剃って寝てください。
『2』以前の作品も頭空っぽにして最後のどんでん返しからのどんでん返し返しに驚くだけでも十分楽しめると思います。
伏線を探すのは一度読み終わってからの方が2度驚けて美味しいですし。
そうは言っても伏線を探しながら読んでしまうのがミステリ読みの性ですけども。
『2』はプロローグの内容で面白い小説一本書けちゃうだろうところを全部ぶっ壊してくる時点で最高にイっちゃってるなと思いました。
『アムリタ(映)』から『2』までの最原最早サーガは大好きなシリーズになりました。
すべてのアンサーはこの一言に尽きます。
愛。

ナタリー=最早説は自分の中では間違いないんですが、これが中々賛否両論でして。
こうやって色々な解釈に分かれるっていうのも面白い作品に必要不可欠な要素だと思うので、みんなちがってみんないいんです、きっと。
この説で考えるとただでさえ恐ろしいアムリタが更にホラーになるんですよ……暑い夏にオススメの小説です。

至高の天才・真賀田四季、コミカルな天才・最原最早といった感じでしょうか。
森さんの一連のシリーズの裏にはすべて四季が絡んでいます。
量が多いのでかなりしんどいですが、全部読んだとき『2』以上の驚きが味わえるのでぜひ挑戦してみてください。
まずはS&M→V→四季シリーズと順番に読むのがオススメです。

こちらこそ、『2』の話で盛り上がれて嬉しいです。
『2』ほどではありませんが、新作『know』も面白かったのでこちらもぜひ読んでみてください。
Posted at 2013.08.07 (10:20) by 天野寂 (URL) | [編集]
はじめまして
野崎まどの2、スゴイ作品ですよね。
思わずアムリタから全部読み直してしまいました。

そこで、僕が推測したことについて述べさせていただきます。

ナタリー≠最早である。
ナタリーは確かにアムリタ時点で名前が出ていて二見と面識があります。
しかし2の時点では二見である数多と初対面であるかのように振る舞っています。
これについては、二見は既に読者を騙す演技をしているので、その演技力でナタリーを騙している考えれば普通に納得できます。
一方最早との面識については、answer answerの言葉より最早が在学中に三本の映画を製作していることから、アムリタで作った映画を除きあと二回映画を製作したになります。最早は最後と最中を生んだ後に、珠に最早になってもらいその後、二見と共演した際に珠最早と対面したと考えれば、「演技に華がある以上に特殊な能力を持っている必要はない」と推測できます。
ですのでその他たくさんの優秀なスタッフに含まれていても問題ないのではというのが僕の推測です。

もう一つ僕が推測するのが遠遠⊿≠二見説です。

クラッパーボードが鳴った後の二見は種明かしパートに入り読者を騙していない、と推測できます。ここで二見はパーフェクトフレンドでのリザクラリザレクションのことに一切触れていないのがポイントです。

またパーフェクトフレンド時点で黒い魔法使い(童貞)は、さなかに対して友人方程式をものの20秒で解いて見せた時に「いや、これくらいは頭でね」と、数学的知識に対してかなりのものを持っていることは仄めかしているものの、一度も「スーパーハッカー」であることは告げていません。
そして二見の演技がいくらうまくても数学者並みの計算をできるとは思えません。
自然に考えると遠遠⊿と二見は別人と考えられます。
そう考えると2で天使最中になった時には二見の演技を「スーパーハッカーで魔法使いの、お母さんのお友達。"吉祥寺の魔法使い"」と言っていることから、この演技はanswer annswerをおびき寄せるために行ったコスプレ演技のことだと思われます。これは仮にパーフェクトフレンドを読んでいない人がこの文章を読んだら100%そう思うでしょう。でもパーフェクトフレンドを読んだ人はこれをリザクラリザレクションのことだと「思ってしまう」でしょう。実はこれが「前作を読んだ読者のみが引っ掛かる」罠じゃないかと思います。野崎まどならこれくらいのことやるということなんでしょう。
まだ根拠はありますが、僕は遠遠⊿≠二見は真である。と思います。
Posted at 2013.08.18 (11:21) by ありのす (URL) | [編集]
Re: はじめまして
はじめまして。
コメントありがとうございます。
返信が大変遅くなってしまいました。
申し訳ございません。

本当に凄まじい作品だと思います。
同じく、読み返した人間の一人です。

ありのすさんのご推察、大変興味深く読ませて頂きました。
ただ、それでも私の確信は揺るぎません。
ナタリー=最早は真であると思います。
名色先生や理桜まで名指しされているのに、ナタリーがその他扱いというのはやはり納得出来ません。
あの一文はこうやって色々な解釈に分かれるのを見越して、意図的に書かれたものなのではないかと思っています。

遠遠⊿≠二見説はありそうですね。
ありそうですけど、二人は同一人物だと思います。
心を読むみさきを騙す程の神懸かった演技をした二見が数学者並の頭脳になることはそれほど難しいことではないはずです。
最早が“遠遠⊿”という人格になる映像を作ってそれを見る、という手もありますし(この方法を使えば誰でも可能になりますが)
少し願望も含みますが、PFでの魔法使い(どうてい)の言葉は親から子へのメッセージだったと思うんです。
ですから、あの時のあの黒尽くめの不審者は二見じゃないとダメなんです。
確かに「スッパーハッカー」の肩書きを知らないはずの最中がそれを知っていたのはひっかかりますが、読者への説明という側面が強かったのではないでしょうか。
それから、リザクラリザレクションの一件後、最中が魔法使いについて色々調べた可能性は非常に高いと思うので、肩書きを知っていてもおかしくはないんじゃないでしょうか。
そもそも、天使になった最中にそういった常識が通用するのかという話にもなりますが。
と、色々述べましたが、過去作既読者を狙ったミスリード満載の作品だったので、ありのすさんの仰る通り、これも一つのミスリードなのかもしれません。
真相はまどのみぞ知る、というわけです。
Posted at 2013.08.29 (16:38) by 天野寂 (URL) | [編集]
2は本当に凄かった…。
まず、劇団パンドラ。あれ、よくよく考えると、「ただ潰すためだけに描かれた人々」なんですよね。あれだけ濃いキャラの人たちを躊躇なく使い捨てにする野崎さんオソロシス。初めはパンドラでどうこうなるのかと思ってたんですが、新人さんが現れた時点で「ああ…」ってなりました。
ナタリー=最早説は言われてから気づきましたが、そう言われると確かに辻褄は合うんですよね。思わず膝を叩いてしまいました。ナタリーの無垢な悪意も最早っぽいと思わなくもなかったり。
それから、二見器説。確かに、ナタリー=最早説が真であるとするなら、これも納得のいく話なんですよね。実際、二見は最原についていけるレベルの役者にまで成長したわけですし。仮にナタリーが最早であるとして、最早が二見の才能を見いだせないはずがないですし、二見を狙った通りの方向性に成長させるために定元さんを利用した…のかも。うん、何これ怖い。
紫さんの返答が遅いのは…ここは、一周回って紫さんの言っていることが真ではないかと思います。「私は物事を考えるのが、人よりも遅いようなのです。そして会話の時、自分の中でこれを話そうと決めてからでないと喋れない性分なのです」っていうアレ。紫さんの場合、生みの親をだまくらかすために物実先生を利用した感じがありますし、優しい紫さんはそれ以上の部分で物実先生に嘘を吐くようなことはしない、と、いいなぁ…。
そんでもって、印象に残ったのは「天才のキリン」の話。最原最早…人間より上に生まれてきた人間。誰にもたどり着けない境地…いや、極地でしょうか。そこまで至ってしまった「天才のキリン」の計画は、一体どこから始まっていたのか。
そして、衝撃的だったのがこの一言。
「そうですね…長かったです…。でもこれでやっと」
「神様と天使の映画が撮れる」
…つまり、最原さんは、「神様と天使の映画」を撮るために、そのクオリティを上げるためだけに、本物の神様と天使を作った…と。そこまで考えたら戦慄しました。いや、一つのカットを撮るためだけに世界最高倍率のレンズを作らせた最原さん(ちょっと違うけど)ならやりかねないけど。結局、ありとあらゆる登場人物が最早の手のひらの上でしかなかったと。
結論として、完結してなお読者に色々と考えさせる野崎さんマジ神。いつか、「2」を超えるくらいの作品…なんなら、「世界で一番面白い小説」を期待しています。
Posted at 2016.08.16 (11:59) by rara (URL) | [編集]
Re: raraさん
はじめまして、コメントありがとうございます。
返信遅くなってしまい申し訳ありません。

本当に凄まじかったですよね……。
劇団パンドラの設定だけで十分面白い小説が1冊書けちゃうだろうに、そんな極上の素材を、だからこそ思い切って『2』への踏み台にしちゃうまどさんマジパないです。
槍子さんとか使い捨てるには惜し過ぎる逸材だったのに!!!!!

ナタリー=最早説にご賛同頂けて嬉しいです。
あのエセ外人っぷりは最早だからこそなし得る胡散臭さだと思います(そこ?
二見器説に辿り着いた時は初めてアムリタを読んだときの恐怖が鮮やかに蘇ったものです。
二見が選ばれた理由として最早が二見の才能を見抜いたから、というのはもちろんあり得る話です。というかそれが可能性としてはそれが一番高いと思います。
ですが、私はあえて別の可能性を主張したいです。
それは、最中がそうであったように、二見もまた、最早の最早による最早のためのパートナーになるように周到に用意された人間だったという可能性です。
流石に娘である最中のように生まれてからずっとというのは無理ですが、かなり早い段階から最早による計画は始まっていたのではないでしょうか。
根拠は全くありませんけどね。
でも、そちらの方が最早の人外度が更に跳ね上がって面白いなっていう妄想です。

むらさきに関してもう一度考えてみました。
結論としては、むらさきの思考形態は人間とは異なるので、それを人間に伝わる台詞として変換するためのラグ、なんじゃないかということで個人的には納得しました。
普通に出力すると聞いた人間がおかしくなる恐れもありますしね。
もちろん、最早は例外ですが。

>…つまり、最原さんは、「神様と天使の映画」を撮るために、そのクオリティを上げるためだけに、本物の神様と天使を作った…と。

まさにそこですよね、最原最早のすごいところは。
そして、この『2』という小説自体もその最高の映画を撮るためのプロセスでしかないという……準備段階でこれだけ面白かったら、これから始まる映画撮影の過程は、そして、完成した映画はどれだけ面白いのか。
想像するだけで震えが止まらないというか、最早想像ですら追いつけそうにありません。

『2』以後、『2』を超えるような作品をまどさんにはずっと期待していますが、残念ながら現在に至るまでそのような作品はまだ出てきていません(※個人の感想です)
ただ、講談社タイガで現行中のバビロンシリーズには可能性を感じています。
もし未読でしたらraraさんも一度手に取ってみてください。
そして、世界で一番面白い小説に立ち会えた暁には高級紙コップで乾杯しましょう! ココッ!
Posted at 2016.08.26 (04:42) by 天野寂 (URL) | [編集]
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