しまむら ジムへ行く 感想

電撃文庫MAGAZINEVol.31掲載『しまむら ジムへ行く』の感想です。

「名前は? 誰?」
「そんなこと関係ないと思います」
「はあ」
「どっちが正しいかなんて、分からないから。
 正しいと決めつけるために勝負しましょう」
「勝負?」
「わたしが勝ったらこっちが正しいので、
 今日だけ子供に良い母親面してみてください」

イラストページに書かれているこの引用文なんですけど、本文にない「はあ」を勝手に追加するのはやめてほしいと思いました。
あるとないとでは、かなり印象が変わってくるので。

前回のあらすじ

この世界のどこかに住む女子高生の二人、
しまむらと安達が、のんびり日常を過ごす。
体育の授業をサボって、体育館の二階でおしゃべりをする二人は、
一念発起して重大なことを成し遂げた!
制服でピンポンをして! 釣り堀でフィッシングして!
宇宙人と会話して! カラオケに行った!
そして今日は、しまむら一人のお話です。

このあらすじもちょいちょい突っ込み甲斐があります。
リトルヤシロンは未来人ですよー(自称ですけど)はまだいいとして、一念発起して重大なことを成し遂げた!の一文には?と首を傾げるしかありません。
とまぁ、そんなわけで続きから感想です。
まさかまさかのあだむら短編でした。
次こそは新作単発短編がくるぞ! と楽しみにしていたというのに……
でも、素晴らしい番外編だったのでそんな不満は吹き飛んでいきましたけどね!
あだむらの続きは出ないだろうと言った直後に続きが出たのは予想外すぎましたが、それでもやっぱり2巻は出ないんじゃないかと思います。
『漢字+カタカナ』になっていないタイトル見てもわかるように、この短編はあくまでもオマケでしょう。
今後、『しまむら ○○になる』とか『安達 ○○をする』みたいなスタイルに統一してシリーズ続投する可能性も0とは言い切れませんが、あだむらは1冊で終わってほしいという気持ちが強いです。
もちろん、続きがあれば読みたいですが、『安達としまむら』はあれで終わっておくのが一番素敵だと思うのです。
もし、続編を出すとしたら日野と永藤メインの『日野とながふじ』でお願いします。

またもやシンクロ率臨界点間近をマークしたしまむら視点。
彼女は入間世界の自分自身と言っても過言ではないかもしれません。
やったー入間作品に出演できたよー! 苗字はもう出てたけど!
とまぁ、寝言はこれくらいにして。
他人の空似以上本人未満な女子高生一日体験ツアーへレッツゴー!

話すことを用意していない。人と電話するとき、ついそういうことを考えてしまうのだけど、その意識は変だと誰かに言われたことがあった。そうだろうか。

考えるよね。考えろ、考えろ、マクガイバーってくらい考えてしまいます。
そもそも電話が嫌いです。相手が誰であろうと電話で話したいとは思いません。
世の中には30分も1時間も長電話する人とかいますけど、よくそんなに話すことがあるなと感心します。

腹筋ができないってのもよくわからないことの一つです。
30秒間に40回やれって話ではなく、たった1回身体を起こすだけのことがどうしてできないのか。
健康的、標準的な体型であれば自然と起き上がれる気がするのですが。
ちっちゃい子は頭が重いので難しいですが(その妹ちゃんはぶんぶんですけど!)、高校生にもなってできないというのは頭に夢詰まりすぎなせい。いいことじゃないか。

しまむら母のジム通い設定がここで活きてくるとは……っていうかコレ、完全にいるまんが通ってるスポーツジムがモデルですよね?
やけにデティールがはっきりしてますし、わかる人には特定できちゃうんじゃないでしょうか。
特定できた方はこっそり教えてください。そして、一緒に汗を流しましょう! ついでにいるまんを<自主規制>!
いるまんが“岐阜の河童”と呼ばれているという噂を耳にしたことがありますが(捏造)、描写通りお年寄りばかりなのだとしたら、その中でひたすら泳いでるでっかい若者はなるほど“河童”と呼ばれるのも納得がいきますね。
イングリッシュっぽく“イルマースイマー”って呼べば、新種のUMAに早変わり。
“入間○間”の汎用性の高さには恐れ入ります。
閑話休題。
オイ、キタロー! じゃない、よりにもよってロリコンが閃いちゃったよどうすんの……おまわりさんこの人です!
美少女たちの水着姿で目を輝かせる姿も、スク水しまむらへの澄んだ眼差しも脳内再生余裕だったよ! もちろん左絵で!
だがしかし、あくまでもイエスロリコンノータッチな紳士を貫く彼の姿には心打たれました!
探偵の資本が身体なんじゃない。 ロリコンの資本が身体なんだ!(某踊る風に)
ところで、しまむらがおにいさんと言っているのでスルーしちゃってましたが、よくよく考えてみればこのタローもう三十路間近という驚愕の事実(1、1、0とダイヤルしながら)
おにいさんからおじさんの領域に足を突っ込み始めようとも、あの頃となんら変わることなく己に正直に生きた彼の姿を私は決して忘れることはないでしょう(パトカーを見送りながら)
トウキこと桃子ちゃんはどうしてるのかなぁ。
彼女はもうすぐ二十歳を迎える頃なはずで、女流探偵として活躍中なんでしょうかねぇ。

人に迷惑をかけるな、は母がもっともわたしに強く教えることだった。

私もそう、育てられました。
もっとも、しまむら母のそれとは少しニュアンスが違って、家族には迷惑かけっぱなしだったのですが。
“人に迷惑をかけるな”、“自分がされて嫌なことは人にするな”、この2つの刷り込みは今も常に心がけています。実践できているとは言い難いですけど。

『安達としまむら』で印象的な人付き合いを潜って息継ぎすることに例えた文章がまた来たと思ったところでこのお母さんである。空気読んでくださいw

安達が15歳!? 逃げて安達ちょー逃げて! ギリギリロリコンがやってくる!
どちらかと言えば、安達より幼く見えるイメージなしまむらを瞬時に16歳と見抜いたルイ―ジアイは相当なもんですね……どこでどうやってそんな差異を見分けてるのやら。

なるほど、今回は『安達(母)としまむら』だったわけですね。むしろ、『安達母VSしまむら』的な。
お互い負けず嫌いなイイ入間キャラしてます。

 定義したとき、関係はより一層見えなくなる。人間関係というのは形がないまま漂うことでしか維持できないものなのだと思う。友達とか、家族とか。必要以上の肉付けをしようとしても、中身は空洞になっていくだけだから。目に映らないものを映るようにすると、見えないという価値が失われて別のものへと変質する。そうして見えたものは、最初に見たかったものとかけ離れていて、暴いてすらいないのにそれが本質だと勘違いして、失望する。

言葉にされて、胸にストンと落ちた気がしました。
曖昧なままにしておくのがいいんです。I my me mineですよ(支離滅裂)

「娘って……あーまぁ、いいや」

安達母は子どもの性別は口にしてませんから。

 不思議だった。家庭の環境を考えると、正反対になりそうなものなのに。
 わたしと安達の、人との接し方。距離を欲しがるものと、埋めたがるもの。
 ……ん、いや。これであっているのかもしれない。
 恵まれているものほど無関心となり、その逆もまた然り。
 そういうことなんだろうか。

そういうことなんでしょうかねぇ。
それにしても、このリアリティはなんなんでしょうか。フィクションを読んでいる気がしません。

スカートの中見られて真っ赤な顔で睨んでる安達はぐぬぬ顔で再生されました。
というわけで、誰かぐぬぬ顔の安達を描いてください。

『つづく』じゃなくて『了』となっているので、やっぱりこれで最後じゃないかと思います。
文庫になるまで待とうと思ってる方は今のうちに買っておいた方がいいかもしれません。
電波女みたいに電子書籍として販売されるとしても、相当先の話になるでしょうから。
しまむら視点がしっくりくる人なら買わなきゃハドソンな内容になってますよー。

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