魔界探偵冥王星O ヴァイオリンのV 感想

読み終ってから大分時間が経ってしまってからの感想になりましたが、それはそれで読了直後とはまた一味違った感想になって面白いんじゃないかと思います。
はい、思いっきり言い訳です。(誰に対して言い訳してるんだろ?自分か

あ、そうそう、ちゃんと特典の掛け替えカバーはゲットしましたよ。
Vのが良すぎてWのがなんか手抜き感がしますが、とにかく両方入手には無事成功しました。
こーゆーのってコレクション目的がほとんで、実際に使う人ってのは少ないと思いますけど、Vのヴァイオリン少女のイラストが描かれたカバー、これを折るなんてとんでもない!ですね。
ダークテイストなグロテスクさをしっかりと残しつつも、一つの芸術品としての『美』を非常に上手く表現していて、この少女に魅了された主人公の気持ちが良く分かります。
カバーイラストも雰囲気と見事にマッチしていて、文句のつけようがありませんでした。ブラボー。

それでは、続きから本編感想をどうぞー。
読み終ってまず思ったのは、これを書いたのは舞城さんではないな、ということでした。
断言するほどの自信はありませんけど、そうだと思います。
なんていうか自分が大好きな、舞城さんのあのぶっ飛び感が圧倒的に弱かった、というのが一番の理由です。
改行が極端に少なかったりするところは舞城さんっぽくはあるんですけど、これは他の誰かが舞城さん風に書いたようにしかどうしても思えません。
文章自体は普通に言葉選びなんかも上手くて、楽しめたか楽しめなかったかと言えば、確実に前者でした。
ただ、これはわざとだとは思うんですが、会話文がとにかく酷かったです。
どの人物の台詞も全部棒読みにしか見えなくて、もしこれがわざとじゃなかったとしたら相当センスがないと思います。
まぁ、地の文のレベルから察するに意図してやったことなんでしょう、きっと。
作品の雰囲気としてはこれはこれでいいような気もしますし。
あとは、漢字をやたらとひらいてましたけどこれは一体なんだったんでしょう?
後々の伏線か何かかな、と思いながら読みましたが、これといった仕掛けも無く触れられませんでしたけど……。
で、舞城さんじゃないなら結局誰なんだよって話になるんですが、正直ぱっと思いつきませんでした。
それならばと色んなところと巡りましたところ、Vを書いたのは『乙一』さんなんじゃないかという意見が多かったです。
そう言われてみると確かに乙一さんっぽいなぁと思う次第。
このグロテスクな静謐感はなるほど、乙一さんではありませんか。
そう言われて真っ先に思い出したのは『ZOO』収録の『冷たい森の白い家』でした。
この話すごく好きなんですけどひとまずそれは置いといて、Vの雰囲気はまさに『冷たい森の白い家』ではないでしょうか。
ジョジョを彷彿とさせる後半の【窓を作る男】との対決も乙一さんの好きなテイストですし、自分は意識したことなかったのですが漢字をひらくのも特徴のひとつらしいです。
と、ここまでくるともう乙一さん以外考えられなくなるんですけど、もしもこれが舞城さんがわざとそんなふうに思わせるために描いたのだとしたら、舞城さんの一人勝ちですね。
うーん、気になる!ネタばらしはあるのでしょうか?

そろそろ内容に入りますね流石に。
プロローグでワルがぐちゃぐちゃになったところで泣きました。
時系列的にはW→Vなんですね、Wの巻末にありましたが。

【冥王星O】がなんかあんまり好きになれなくてしかもあっさり死んじゃったのでなんだかなーと思っていたんですが、そういう仕掛けだったわけですか。まぁ、そんなことだろうとは予想出来ましたが。
こうやって毎回違う【冥王星O】が出てきて進んでいく話ってことになるんでしょうか。
でもそうなると主人公の彼、名前がないので仮にヴイと呼びますが、ヴイは死んじゃう運命ってことになるわけで……。
頑張って働いて、ヴイにはヴァイオリンを手に入れて欲しいです。
そして、少女を殺してあげること、それがひとつの【愛】のカタチなんじゃないかと、そう思います。

【顔のない女】は『D.Gray-man』に出てくるマリアで脳内再生されました。
基本的に冷めた性格なところ(さらっと毒舌なとこ)とか【窓を作る男】にぞっこん(死語?)なところとか好きなタイプのキャラです。
きっと今後もシリーズ通して登場するだろうポジションにいるので、再登場が楽しみです。

【醜悪な臓物】との戦いはなかなかにスリルがあって楽しめました。
身体の中に入られたら終わり、とか怖すぎます。めちゃめちゃ苦しんで死ぬじゃないですかそんなの。
最後の、【醜悪な臓物】を倒す方法が上手いな、と思いました。
ここで何故か久しぶりに『犬夜叉』の風穴思い出しましたけどwあれはいつ考えてもチート過ぎる能力だと思います。

ラストの【窓を作る男】との異能力バトルも面白かったです。
異能力に対してヴイは少女への想いと知恵を振り絞って挑みますけど、先ほども書いたようにここはジョジョですねどう読んでも。もちろん良い意味で。
【窓を作る男】の『私に一つでも傷を付けられたら』という条件はWで生まれたっていうのも良いリンクでした。
自分は【彼ら】なのかそれとも人間なのかと悩み、己の中にも愛はあるのかと自問する【窓を作る男】はそれを悩むこと自体がもう、彼を人間たらしめているんじゃないかと思います。

そんなわけで最高!とまではいかないまでも純粋に楽しめた作品でした。
シリーズ1作目ということで世界観の紹介、みたいな役目は果たせたのではないでしょうか。
今後も追いかけていくつもりですが、どうでしょうねー最終巻でそれまでの全てをひっくり返すような超展開とか来ませんかねぇ。
とりあえず今は、次回に期待するのみです。

ああ、財政難。

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