僕の小規模な奇跡 感想

 記念すべきかどうかはまぁ置いといて、本ブログ感想第一弾となりますのは、こちらは紛れもなく記念すべき入間さんのハードカバーデビューを飾った『僕の小規模な奇跡』となりました。
ずーっといるまん(いきなり変なあだ名)を追い続けてきた自分からすると、ついにいるまんもハードカバーデビューかぁとなんかこう感慨深いものがありますね。
発売を知った時ももちろん嬉しかったですけど、本屋で平積みされてるのを実際にその目で見たときはちょっと感動しましたね。
自分が8日に買った時は新書コーナーとラノベコーナーにそれぞれ十冊以上ずつ積んであったんですけど、電撃文庫Magazineを10日に買いに言った時にどっちも残り二、三冊くらいになってるの見て表情には出しませんでしたが、内心ニヤニヤしまくっていたのは内緒です。

僕の小規模な奇跡僕の小規模な奇跡
(2009/10)
入間 人間

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『あなたのこと全く好きではないけど、付き合ってもいいわ。その代わりに、わたしをちゃんと守ってね。理想として、あなたが死んでもいいから』

もしも人生が単なる、運命の気まぐれというドミノ倒しの一枚だとしても。
僕は、彼女の為に生きる。
僕が彼女の為に生きたという結果が、いつの日か、遠い遠い全く別の物語に生まれ変わりますように。
これは、そんな青春物語だ。

さて、本作は電撃Magazineの付録として書き下ろされた同題の短編のその後のストーリーを描いた、みたいな感じになってます。
公式の紹介文と試し読みから全然関係の無い話だと勝手に思っていたので、プロローグ読んでて「あれ、これまんま短編じゃん」と少し予想外でした。まぁ、まんまではなく結構書きなおされてましたが。

内容紹介としましては、主人公的ポジションを務めるのはとある兄妹でそれぞれの一人称視点が交互に入れ替わりながら進んでいく形になっていますので、あらすじもどきは一人ずつに分けてお送り致します。

兄編:
大学の入学式で一目惚れした女の子にいきなり告白するも返事は当然完全ノー。
しかし、スーパーポジティブシンキングと彼女へのラブパワーで翌日、再アタックを試みる。
なんやかんやあって『好きじゃないけど、付き合ってもいいわ』と意味わかんないけど
彼女がそう言うんだから、取り敢えず喜んどこう。きゃほーい!

妹編:
人生色々あって引き籠りになっていた私だったが母の紹介で靴屋のバイトを始めることに。
毎日のように店に現れては靴を買っていくお得意様ことハンサム丸との交流が密かな楽しみだったり。
靴購入の動機を尋ねるくらいの仲に発展していたある日、なんとハンサム共和国に招待されてしまう。
どうしよう、私のパスポート期限切れだ。ぐはっ、胃が……。


それでは続きからネタバレ全開で語っていきます。
追記:文庫版の感想も書きました。
まずこの作品、ほとんど名前が出てこないので、勝手ながら名前つけちゃいたいと思います。
兄→青兄(青い服ばっか着てるから)
妹→マヨ美(ラブキューピー的な意味で)
彼女→三白娘(さんぱくっことでもお読みください)
ハンサム丸→そのままで。

で、ですね

三白娘が可愛すぎる!!!
なんというツンデレ……俺を殺す気か!!!
いやーほんとドツボです。この黒髪ちゃん。
ラーメン屋のコップを気付かず持ってちゃって後でちゃんと返しにいくとことか行動がいちいち可愛い。
待ち合わせに先に来ていた所でヤバい可愛いって思ってたらその後、なんと6時には家を出てったという驚愕の事実が判明!
えーっと、10時に待ち合わせだと勘違いしていたのが本当だとしても(十中八九嘘だろうけど)、3時間以上待っていたことになるよね。しかも、徹夜って。もう、初恋の人を待つ乙女以外の何物でもありません。
ツン99%デレ1%のデレはやっぱ破壊力が半端ないです。
そんなわけで、誰が何と言おうとラストの笑顔は最高でした。

青兄は若干危ないやつですけど、愛すべきバカですね。
こんな風に生きられたら毎日が楽しそうですよね。
あんなツンツンの三白娘からも常にデレを見出す彼に死角はありませんね(何のだ)。

青兄とマヨ美の兄妹ですけどこの二人の距離感みたいなのが自分のリアル妹とのそれと近い感じで親近感湧き湧きしました。
本文中にもありましたが、他人の兄弟関係とかって中々知る機会とかってないですから自分たちが果たして仲が良い方なのか悪い方なのかとかって分かりませんよね。
まぁ、知る必要があるとは思いませんし、他と比較する意味もないですけど。若干脱線。

舞台になっているのが地元すぎて笑えました。名古屋人なら金の時計台は言わずもがな。
坂の上の大学もあそこしかないだろってかいるまんが通ってたのってもしかしてこの大学なんですかね。
坂でリタイアするやつが多いとか右と左で友達いるやつといないやつに分かれるとか色々と具体的過ぎます(笑)

マヨ美がハンサム丸の家に招待されて彼の母親と会うシーンは良かったですね。エピローグの後に読み返すと更に良いシーンだなぁと。
実を言うとここを読むまでは青兄の誰にでも敬語で話す癖や店長がマヨ美に語らない理由等から二人の母親は先輩だと思ってました。
正解は夏美なわけでしたが、気になるのは旦那さんですね。確立は低そうだけど種島くんだったりしないかなぁ。
でも、青兄の年齢的に夏美は兄の死から1年後くらいには妊娠したことになるので、みーまー8から半年の間にあの二人がそこまでの仲になるかなぁ、とはちょっと思ったり。
まぁ、愛があれば時間なんて関係n(ry
話を戻しますが、先輩がマヨ美を見て泣いたのは椎名兄の面影があったからだと思うけど、種島くんの面影もあったりしたらなんていうかダブルパンチもとい泣きっ面に蜂ですね(←使い方全然間違ってる)。

エピローグで種島くんが出てきたけど、やっぱいいキャラしてるよキミ。

「何となく、あいつの運命はまだ終わってない気がしたんです」

かっけー、種島くんかっけー。惚れるぜちくしょー。

今回は伏線がいつにも増して見事でした。
読み返していると細かな伏線がいっぱい張ってあることにただただ感心するばかりです。
ただ、トマト=ハンサム丸に気付けた人はいるんでしょうか。
なんか最後の方でトマトもベラドンナもナス科の植物っていうのがありますが、そんなの流石に知りません。
まぁ、仮に知ってたとしても気付けなかったでしょうけど。

とにかくですね、最っっっっ高に面白かったです。
期待以上の出来でしたね。花丸あげます(何様だ)。
個人的には群像劇としての出来はみーまー8よりも確実に上だと思います。
作品としてのレベルも既刊と比べても現段階の最高傑作といってもいいくらいだと思うので言ってみました。

最後はあとがきについて少し。
来月も本出るのでよろしく、が〆キメ台詞になりつつあり、1月までは既に月刊入間が予定されているわけなんですが、このペースでいけば、表紙を父間画伯が飾る日がいつか来るのでしょうか。
楽しみであります、冗談違うよ。
これを皮切りに今後もより一層活躍の場を広げていって欲しい、とそう願っております。

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