いもーとらいふ 第1話「0歳~15歳」 感想

電撃文庫MAGAZINE Vol.42掲載『いもーとらいふ 第1話「0歳~15歳」』の感想です。

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泣き虫で、根性がなくて、いつもぼーっとしてて……。
放っておけない妹の面倒を兄が一生見続けるお話。

イラストは通算14人目となるフライさんでした。
フライさんは第20回電撃イラスト大賞にて銀賞を受賞された方のようです。
20歳だそうで、loundrawさんと言い、皆さんお若い!
思わず顔が綻ぶようなたいへんかわいらしいイラストを描かれる方で、今回もすっっっっごくかわいいんですけど、作品の雰囲気に全然合っていないのがなんとも……。
本文と齟齬があるわけではないんですけど(日傘が両面黒かったり、若干はありますが目を潰れるレベル)、フライさんが電撃成分100%なのに対し、本作はMW成分99%なんですよね。
タイトルとはこれ以上ないってくらいマッチしてるので、タイトルだけ見て本文読まずに編集さんが適当にチョイスしたのかなとか勘ぐってしまうのも仕方ないレベルかと思います。
文庫化の際は流石にこのイラストでMW文庫ってことはないでしょうから、電撃文庫から出るんでしょうけど、主人公あっという間に大学生になるけど大丈夫? と少し心配になります。
ま、細かいことはいいんだよかわいければ! と開き直れるくらいかわいいので良しとしましょう。
かわいいは正義なのです。

2/14が誕生日! これはもしや妹=マユ母では!? とテンション上がって、マユ母の最期を思い出して一瞬で下がったのですが、この後『ぼっちーズ』とのクロスオーバーがあったのであり得ませんね。あーよかった。

妹が生まれて6年目の夏休みの終わり。
初めて妹ができて、初めて兄になった日。
いるまんのこういうノスタルジックな描写好きだなぁ。
同じ家で生活してる兄妹がそんな疎遠な関係ってありえるの? とは思いますが、傍から見たら微笑ましい日常の一コマ以外の何物でもありませんよね。妹ちゃんかわいい。
例によって小学生にしてはやたら達者な一人称ですが、今回は冒頭からするに手記の形を取ってると考えていいのかな。

一人部屋が子供部屋へ、泣き虫娘がものまね娘(にーさん限定)へとジョブチェンジ。
妹の手を拭いてあげるお兄ちゃんとかめっちゃ和むわぁ……ふふって微笑んでるお母さんの姿も脳内再生余裕です。

「にーさん、あそぼー」

はい、今日一番のスマイル頂きましたー。

つい先日までランドセル背負ってた妹の制服姿を見たときのあれね、すごいわかる。
ちっちゃいちっちゃいと思ってた妹や弟が急にでっかくなったように感じて戸惑うというかなんというか、言葉にできないあの気持ち。
親にとって子はいくつになっても子って言いますけど、それと同じで兄(姉)にとって妹(弟)はいくつになっても妹(弟)なわけで、要するに漠然と“自分より小さい生き物”っていう思い込みというかイメージがあるんですよね、多分。

他人の兄弟事情とか全くわからないのであれなのですが、私たちは世間一般的に見てもかなり仲の良い兄弟だと自己評価しています。
今、改めてその理由を考えてみると、長い間ずーっと兄弟一緒の子供部屋で過ごしていたから、これに尽きます。
もし、別々の部屋だったらろくに話もしなかっただろうなって。
もちろん、しょっちゅう喧嘩してましたしでっかくなるに連れて狭苦しくて仕方ありませんでしたけど、それでもよかったなって思います。
下の子がどう思ってたかは知りませんが、少なくとも自分は一人部屋が欲しいと思ったことは一度ありませんでした。
というよりは、それが当たり前だと思っていたので、そもそも一人部屋という発想がなかった、といった方が正確なんですけど。
友達の家に遊びに行ったとき、兄弟で別々の部屋なのを見て(へぇ~、変わってるなぁ)とか思ってる子でした。
というわけで話が逸れた上に長くなりましたけど、別に高校生と中学生が同室でも何も問題ないのでは? と思う次第です。

祖母の葬儀での心情が個人的に今回の白眉。

 若く、幼く、艶と精気にに溢れた妹がいつしかこうして尽き果てるという事実に、そして今は朽ちるばかりである祖母にもそうした時間がかつてあったということを想像して、そこでようやく、俺は少し泣いた。それは喪失感から来るものではなく、時間の残酷さに恐れをなして生まれた涙であったと思う。長く生きても老いて、さりとてすぐに死にたくもなくて。

後々、掘り起こされるみたいなので早く続きが読みたいものです。

いや、くーまんとかデフォルメされた熊好きなのはいるまんだろ! バレバレですよ!
はんなり豆腐……? なにこれかわいい!
かくいう私もいるまんの影響でこういうの結構好きになっちゃいましたけどね!
最近かわいいなと思ってるのは、ぐでたまとすみっコぐらしのとんかつです。
とんかつに関しては他は全員動物なのにとんかつだけ食べ物っていうわけのわからなさがかわいいです。

このままシスコン街道まっしぐらかと思いきや、あっさり一人暮らし始まっちゃった!?
あれ、もうタイトルの体をなしてなくない? みたいな展開の速さ。
妹、ではなく、兄としての自分、か。
なんとなくわかるようなわからないような。

はい、出ました坂の上の大学&クレープ屋。
店員さんの口調が『ぼっちーズ』の中村さんっぽいなって思ってたら保険医がブンだったのでこれは確定ですね。

変な人と言えば、保険医も変わっていた。見ても話しても性別が分からなかったのだ。

なので、時系列としては2017年あたりになりそうです。

そして、なんですかこの腹痛女改め錠剤女から漂う三白娘(『僕の小規模な奇跡』ヒロイン)臭は!! ドストライクですが何か!!
いやいやいやいや、でも待って、妹よりヒロインっぽいヒロイン出して良いんですかね、その、タイトル的に。
ってか坂の上の大学舞台にしたり、『ぼっちーズ』とクロスオーバーさせたり、完全にMW文庫の話運びなんですけどいいんですか?
え、もしかして彼女を第二の妹として第二のいもーとらいふが始まるとかいう変態プレイが始まっていくんですか??
はたまた、にーさんを追いかけてきた妹が近づく女を皆殺しにしていくヤンデレ展開に突入していくんですか? よりにもよってこのイラストで!?

 これは俺と妹の物語だ。
 俺にとって妹は最愛であり恋人であり妻であり、そして、やっぱり妹だった。
 巡り巡ってそうやって悟るまでの、気持ち悪くもありふれた物語だ。

なに言ってんだこいつ(真顔)
今回の話を読む限りでは「どちらかと言えばまぁ、シスコンかなぁ」程度だったのに、ここから近親愛に目覚めていく感じになるんでしょうか。
近親愛がメインになったことはない(『ふわふわさんがふる』が微妙に掠ってなくもありませんが)ので、もしそうなるのであれば、真面目な話、色々と期待してしまいます。
章題的にも次回からは16歳~となることが予想できるので、妹が下宿先に押しかけてくる可能性が非常に高いと思います。
でも、入間作品的にそれは両親に止められそうな気がするのも事実。
となると、通い妻展開が落としどころですかね。そこまで遠距離でもありませんし(実家は岐阜のはず)

でもやっぱり、最終的には兄妹愛に落ち着きそうな気がする、そんな第1話でした。

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