安達としまむら4 二章『春と月と』 感想

5月9日発売予定『安達としまむら4』試し読みの感想です。

安達としまむら4|電撃文庫公式サイト

二章『春と月と』

いきなり二章ってことはおそらく入間の間に掲載された『過去と今と』が一章なのでしょう。
春=桜、月=抱月ってことですね。

やっぱりしまむらパートは素晴らしい!
これほどまでに過去を追体験できる小説がかつてあっただろうか! いや、ない! ってくらい身に覚えがあるある過ぎて笑えてくるレベルです。
女子グループに誘われて、でも席替えしたらもう一緒に食べないだろうなとか名前を積極的に覚えようとしないとか初っぱなから考えることかよ!
ドライってレベルじゃねーですね。でも、よく分かるその気持ち。
日野と永藤でさえ、クラスが違ったら疎遠になっていくだろうと達観してるところも、うん……それでこそ、しまむらだ。

こう振り返ってみると、わたしは継続しない。人間関係をほとんど、持ち越さない。
みんなそうなんだろうか。それともわたしが関係を希薄に捉えすぎているのか。
薄情なやつなのかもしれない。
けど、わたしはこう考える。
どこまでも共に流れていくほど、強い関係は滅多にない。
運命という川に長く浸れば、絆もふやけてちぎれていく。

『ぼっちーズ』もそうですけど、いるまんの描く人間関係の捉え方や感じ方を読んでいると、日々あまり意識せずに感じているぼんやりとした感覚が的確に言語化されていて、極々自然にするりと胸に入ってくるんですよね。
要するに何が言いたいかと言うと、しまむらは私かもしれません(真顔)

よかった、パンチョが「安達さんって中学で『氷の彫像』って呼ばれてたんだよ」とか言わなくて。
『氷の彫像(笑)』って馬鹿にしてくる胸糞連中じゃなくてほんとよかったね『平和のインテリジェンス(笑)』さん。

まさかのたるちゃん再登場。
やっぱりしまむらは私じゃなかったようです。
私だったら(何の用だろ? めんどくさそうだなぁ、どうしよ、出た方がいいかなぁ……)と躊躇ってる間に切れちゃうパターンなはずなので。
しまむら、よく出た。きみは偉い。
で、案の定めんどくさい展開に(めんどくさい言うな)
それは難しいよ、たるちゃん。
たるちゃん再登場は結構嬉しいんですけど、また胃が痛くなる予感しかしません……。

何があったわけでもなく。
昔は友達もたくさんいて。
でも、いつの間にかこうなっていた。
今の自分が嫌いじゃないところも含めてしまむらは私かもしれません(再び真顔)

でも、人間関係に拘らないしまむらが、何かと安達のことを気にかけているの見ているとなんだか胸がぽかぽかしてきます。
安達は言わずもがな、しまむらの中でも安達の存在がだんだん大きくなっているんだなぁと。
友達なんて生涯で一人いれば上等ですけど(もちろん一人もいなくても全然良いですけど)、二人がそんな生涯の友になれたらいいねと温かく見守りたくなるこの気持ちを何と呼ぼう?
しまむらの場合、別の大学になったりしたら正直厳しそうなので、そこは安達の頑張り次第といったところでしょうか。
というわけで、授業サボらずにちゃんと受けるべきだと思うよ、桜ちゃん。

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