クロクロクロック 結 感想

約2年ぶりとなるシリーズ続刊にして最終巻『クロクロクロック 結』の感想です。

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この街では、6丁の拳銃を巡って、6人の運命が回る……。
入間人間が描く奇妙な群像物語、最終巻。


 高校生・首藤祐貴は、拳銃の売人と出会う。そして資質を買われ『次なるターゲット』を依頼される。さて彼の決意は?
 陶芸家・緑川円子は、弟子の金髪青年の妹と犬をかくまうはめになる。緑川は、仕事の邪魔をされてうんざりの様子。
 殺し屋・黒田雪路は、首藤を仇と考える小泉明日香と朝食を取る。また面倒事が増えた、と思った。
 駄目大学生・岩谷カナは、持っていた拳銃のせいで拉致監禁され、生命の危機を迎える。彼女の望みの綱は、『丸い犬』。
 探偵・花咲太郎は、二条オワリとともに、カナと『丸い犬』の行方を捜し始める。彼は相変わらず閃かない。
 小学生・時本美鈴は、殺し屋・木曽川につきまとう。理由は、暇だから。文句を言われたら、銃で撃てば良い。
 終焉、間近。

1/6,2/6と来ていきなり“結”なんていう決まりの悪い巻数表記になってしまいまいしたが、“CROCRO-CLOCK CLOSED”という英語表記がめちゃくちゃ格好いいので許せました。
この感想は既刊の感想を前提に書いていますので、未読の方やもう覚えてない方は先にお読み頂くことをおすすめします。

クロクロクロック1/6 感想

クロクロクロック2/6 感想

表紙
明日香ちゃんの憂い顔がすばらしいです。
本屋でふと思ったのですが、このタイトル表記だと何も知らない人が『クロクロクロック 結』という新作だと思って買っちゃったりしそうだなって。
かなり表紙買いを誘われるイラストですし。

裏表紙
いいお尻です。もふもふしたいですもふもふ。
いやーそれにしても本屋では危なかったですよ危うく吹き出すところだったんですから。
クロクロクロック ケツ!

カラー1
“結”が黒田のケツにあるの狙ってますよね?
デザイナーさん遊びすぎです!

・ピンナップ表
おおー左さん画新城が見事に再現されてる!!
太郎や丸い犬もそうですけど、深崎さんの過去作リスペクトしてくださるところ大好きです。
太郎はともかく、丸い犬や新城は書籍化されていない作品でしかイラストを見ることができないので、わざわざご自身で調べてくださったのでしょう。
これがプロの仕事ってやつですね。本当にありがとうございます。
前回に引き続き、電話をかけているシーンで揃えているのもニヤリポイント高しです。

・ピンナップ裏
てへぺろカナがかわいい。構えてるのは自作銃ですかね?
光線銃ってよりは水鉄砲みたいですけど。

・これまでのあらすじ
二条オワリの紹介文『有名な歌手』って嘘つくなや!
編集さん新年一発目から頼みますよほんと。

三日目

試し読みのときは飛ばされただけかと思ってましたが、そもそも『3/6』はなかったんですね。
あの伏線たっぷりな冒頭についてあれこれ考察するの楽しみだったのになぁ……

緑川円子

陶芸家・緑川円子は粘らない。
やはり円子さんは格好良い。
そんな格好いい円子さんに親近感を覚えた「一食ぐらいいいか」
ありますよね。あるある。

妹背負って犬懐に忍ばせて山の上まで昇ってくるとかやっぱ人間やめてますね新城。
あらすじで勘違いしてましたけど、犬は犬でも細い方でしたか。納得です。
『道の犬』を彷彿させる犬に懐かれている新城……これが死亡フラグでなくて何というのか。

円子さん曰く、薄っぺらい兄妹の雅貴と雅。
雅貴は例え妹が目の前で殺されても顔色ひとつ変えないようなやつだと認識していたのですが、意外にシスコンだったりするんですかね。
まぁ、妹の敵討ちというより、雅を打ち損じた木曽川の取る行動を先読みして、殺られる前に殺っておくってのが主な気もしますが。

花咲太郎

探偵・花咲太郎は希に閃く。
その手があったか! って思いましたけど、一刻も早く終わらせたい太郎としてはベストな選択ですね。
そういえば、全然考えてなかったですけど、篠崎先生が拳銃を持っていた理由はなんだったんでしょう?
危ない趣味かとも思いましたが、弾がなくてがっかりしているのでその線は薄そうです。

自分が今日死ぬかもしれないってときに電話をかける相手が太郎かぁ……自分の職業を知った上で気兼ねなく接してくれる相手なんて木曽川にとっては貴重な貴重な存在ですもんね。
深く関わる気はないと言いつつ、なんだかんだ心配している太郎も本人は認めないだろうけど、すっかり木曽川のこと友達みたいに思ってますよね。
この二人には“腐れ縁”って言葉が本当にぴったりだと思います。

そして、太郎待望の犬探しかと思いきや、人捜しへ。

黒田雪路

殺し屋・黒田雪路は信じない。
明日香ちゃんの図々しさ、嫌いじゃないです。
家事とかすごく出来そうなので、秘書としては申し分ないのでは黒田さん? とも思いますが、こんな情緒不安定な子置いとけませんよね、危ないですし。色々な意味で。
黒田の挿絵も悪くないですけど、ソファに正座しながらトースト囓る明日香ちゃんが見たかった!

えぇっ!? 新城が黒田の元上司!?
え、ていうか新城殺し屋もやってたの?
みーまー8でやっていた事業とは別、ですよね?
あれは新城がトップっぽかったですし、殺人請負業があんなことやってたらアカンでしょうし。
依頼されて殺すなんて行為は新城の信条的にNGだと思ってましたが、そうか、殺しなんて息をするようなもんだから別にいいのか……。

 あの人は殺し屋というより、天然の人殺しだ。

仕事でも殺して、趣味でも殺して。
一体何人殺してるんでしょうね、この男は。

業界内でも新城と木曽川は別格……この二人と渡り合って生還した太郎って実はめちゃくちゃすごいのでは?
黒田は偽名だろうと考えてますけど、こいつら二人とも本名ですし、そういう意味でも別格ですね。

あーこれ、円子さん殺そうとしてるのバレてるわ。黒田終わったわ。
生き残るには木曽川と手を組んで新城を殺るしかないですね。

都合良すぎる(悪すぎるとも言う)タイミングで電話かけてくる木曽川。
ってか出るなよ黒田! 何してんだお前! 物語的には盛り上がるけどさ!
それぞれの目で別々のものを見る特技持ってたので、聖徳太子スタイルもいけるのかもしれないけど、喋ったら両方に聞こえちゃうでしょうが!

そして、1/6,2/6と散々焦らされた待望のカードが遂にやってきました!
魔女帽の殺し屋VS青スーツの殺人鬼
これはもう今世紀最大の注目マッチ間違いなし!!
ひとつだけ残念なのが、刊行が開いたせいで先に『安達としまむら』の方で木曽川の生存が確定してしまっていることです。
できれば、どちらが死んでもおかしくない、そんな緊迫感溢れる死闘を味わいたかったです。

首藤祐貴

殺人犯・首藤祐貴は学ばない。
黒田にボコされ、木曽川にボコされ、太郎にボコされ、中年にボコられ……あっきゅん並のボコられっぷり最早天晴れ。

雅さん拳銃販売の元締めもやってんのかよ!
黒田に彼女を紹介した男は一体どういう経緯で秘書を依頼したんでしょうね?
にしても、雅さん酷い言われよう。
そんなにやばいのか……マジでエイリアンなんじゃ? ってのが現実に起こりうるのが入間ワールドですからね。

予想通り、雅さん殺害を頼まれるユーキー。

岩谷カナ

大学生・岩谷カナは逃げられない。
この謎のマリモJK改め黒髪美女の正体は拳銃販売男の仲間ないしは同業者だったみたいですね。
最後の方で少し触れられていましたが、雅さんが回収の手伝いを命じた人間でしょう。
彼女が電話しようとしていたお偉いさんとは雅さんのことだったと。

しかし、顧客かもしれない相手にこの対応はどうなの?
拳銃を買うような人間が真っ当なわけはないので、多少手荒になるのは仕方ないですけど……。
自分たちの信用に関わる致命的なミスが明るみに出る前に処理しなければいけない。
その為には手段を選んでいる場合ではないってことかな。

カナー! 諦めたらアカン!
自分は良くてもギャッピーが泣いちゃう!

緑川円子

雅さん完璧超人かよ。
かと思いきや、すぐ怪我のこと忘れて悶絶したり。
端的に言って、あざといぜみやびー。

黒田雪路

かなりの力業って、4冊を1冊にまとめたことへの自虐ですか?(違

あ、やっぱり新城ってシスコンなんですね。しかも、業界で噂になるぐらいのシスコンなんですね。
ちぎって投げられた男達は一人残らず死んでるんじゃないかな!
『大学の三丁目あたりで』が自ボツになってなかったら、月寒もちぎって投げられていたと。

ふんがふんが、ふぬふぬじゃねーよ! 腹いてぇ!

花咲太郎

二条オワリがこの会話の流れで昨日会った湯女のことを話題に出さないのがすごく不自然に感じました。
そもそも、あの後噴水広場で落ち合う約束だったことさえ忘れられていそうなのが……それか尺の都合上泣く泣くカットかなぁ。残念です。
『ここからだよ、ここから』という決意を『あいつと組めばいける』みたいな感じに書いてくれるだけでも違ったんですけどね。

首藤祐貴

今まで才能のある人間に囲まれ、劣等感に苛まれてきたユーキーにとって「人に向けて撃てるのは立派な才能だぜ、少年」という中年の言葉は少なからず響いたんじゃないでしょうか。
否定したくても否定できない、彼に宿る才能。
誰かを殺してでも、生きようとする、生への執念。

まさか、拳銃販売男がここまで関わってきて、更にこんな良いキャラになるとは思いませんでした。
追い詰められてなりふり構ってられないコンビ結成の瞬間です。

時本美鈴

小学生・時本美鈴はあどけない。
丸い犬と戯れる美鈴ちゃんかわいすぎかよ。控えめに言ってジ・エンジェル。

小学生にとってお母さんは絶対だよね。
結局分からず終いだった嫌いな人ランキング1位はお母さんだったんでしょうか?
お母さんのことはなんだかんだ好きな感じなので違うとは思いますが。

お菓子買ってもらったことを自慢する美鈴ちゃんがかわいすぎてやばい! なにこのこてんしなの?
丸い犬見る目あるね。
普通の人だったら大騒ぎになるところでしたよ。
コラ木曽川、下ネタやめい。すぐ隣にJSいるでしょうが。

ヒーロー参上! と洒落込もうぜってなわけでこんな思わせぶりな描写されたら『ちょっと無敵、だいたいこども。』の続きがむちゃくちゃ気になるじゃないですか! 早く続き出してくださいね!

黒田雪路

犬に敬語使っちゃう系男子・黒田。

『僕の家か。豪邸だぞ、旅館ぐらい広い』

つーか旅館そのものだろ。

美術商の「そういうの」って何? SMプレイ的なアレ?

緑川円子

すごいよ!! マルコさん

女の怒号=落とし穴に落ちた黒髪美女の叫び声ですね。

時本美鈴

ちゃんとおにー、さん呼びできる美鈴ちゃん偉いぞ。
例え歳が離れていたって、共通の趣味で仲良くなれるのっていいですよね。
何気に子供ウケ良いですよね木曽川って。

黒田からの電話は犬を出した癖に、太郎からの電話は嬉しそうに出るってお前ってやつぁ……どんだけ太郎のこと好きなんだよ。
「サンキウイ」これは流行る(流行らない)

迷ったことにしょんぼりする丸い犬かわいい。

ちゃんとおじ、おにーさん呼びできる美鈴ちゃん偉い偉い。
物怖じしない美鈴ちゃんは殺し屋には向いていないかー、よかったよかった。
廃屋に入っていく二人の挿絵がまるで成仏する霊みたいだなって思いました。
なんでこんな「お前、消えるのか……?」みたいな儚い感じにしたんでしょう?

マリモJK改め黒髪美女改め地底人の不運は、木曽川と丸い犬を敵に回したこと。

花咲太郎

ギャッピーが完全に娘の痴態を他人に見られて羞恥に苛まれるオカンです。
『肉』とかならまだしも『海老フライ大王』ですからね。
しかもイタズラ描きされたのではなくセルフサインと来た日にゃ、今すぐ岩谷老人呼び出して穴掘ってもらってだぶーいだ一択ですよ一択。

面白がって丹羽さんをたんばさんと誤読するのはやめましょう。

「誘拐と聞いてピンとくるものは?」
『太郎くんそりゃまずいよ、見るだけにしとかなきゃ』

こんな真摯なアドバイスしてくれる友人、大切にしないと太郎くん。
そして、ロリコン探偵と金髪殺人鬼が因縁の再会を果たします。
が、しかし。
なんでお互いにノーリアクションやねん! 違和感ばりばりやろ!
新城の方はまだしも(とは言え、妹に容姿の特徴まで話していると推測されるので彼としても印象は強いはず)、指を折られた太郎は問答無用でエスケープするところでしょうに。
これも尺の都合上仕方なかったのかと考えると辛いです。

岩谷カナ

自分もムカデだけは本当ダメなので、想像するだけで鳥肌が立つ状況でした。
餓死とか最悪オブ最悪ですね。餓死するくらいなら舌噛んで死にます。まぁ、中々そんな勇気は出せませんけど。
たとえ、ダメ人間だったとしても。
24歳にもなって漏らすわけにはいかない。
カナの静かな戦いが続く……。

首藤祐貴

ひとつなぎの大秘宝でも隠されているのかな?
いたいけな海老フライ大王が縛られているのを見て助けないとか中年許すまじ。

ユーキーのピンチに颯爽と現れるはインディゴターバンを纏いしトレジャーハンター岩谷正太郎!
ってわけで、せーの、(落とし穴掘ったの)お前か!!!
結果的に孫の大ピンチを救ってるからいいものの、普通に人が死ぬレベルの深さだよそれ……

蟻地獄……全員が蟻地獄にはまって集合しちゃいました的な?

緑川円子

チョチョンガチョン

黒田雪路

車内でも正座とか明日香ちゃんちょっと病気じゃない?
容姿に加え、どこでも正座できる才能まで合わせ持つ……明日香ちゃん恐ろしい子。
というか頭掠ってる状態で飛び跳ねたら絶対頭打ったでしょ。

何、サンキウイって殺し屋業界で流行りの挨拶なの?

いくら恋愛対象外とはいえ、美少女女子高生を背負ってやましい気持ちを一切抱かない黒田はかなり紳士では?

岩谷カナ

やっぱり岩谷老人はカナのお祖父ちゃんでした。
拘束されてる孫を見て取るリアクションじゃないよね、おじいちゃん。早く助けてあげて。
それにしてもまぁ、この祖父にしてこの孫あり、ここに極まれり、ですね。

おじいちゃんのヘイタクシーロックすぎ!

緑川円子

緑川円子は静かに暮らしたい。

時本美鈴

戦闘モードに入った木曽川の容赦のなさといったら……痺れますねっ!
相手が美女だろうと一切の手心無し!
床で頭皮削るとかエグいってレベルじゃねーですよ。
ところがどっこい、ここからが本番なのが木曽川という殺し屋です。
両腕を折る。折った腕を蹴る。蹴る。蹴る蹴る蹴る蹴る蹴りまくる。
さすがにいくらなんでもやりすぎでしょ。これぞ鬼畜の所行。
しかも、美鈴ちゃん見てる前で。教育に悪いにも程があります。美鈴ちゃんの場合、今更手遅れですけど。
更に足を折り始めたときはリアルに「うぇぃ、まだやるの?」って変な声出てきました。
殺さず生かしておく以上、絶対に自分に復讐してこないように徹底的に心を折っておく必要があるとはいえ、これは……その後、一瞬で切り替えて陽気に「行くぜ行くぜ」とか言っちゃう木曽川マジ怖い。
美鈴ちゃんも美鈴ちゃんで呆然とはするものの、すぐに立ち直るのすごい。本当、この場にいたのが美鈴ちゃんでよかった(よくない)
いっそ殺された方がマシな状態にしておきながら、優しさマンを自称する男・木曽川。
こいつは絶対敵に回したくないなと思いました、まる。

岩谷カナ

カナと雅さん同い年!?
雅さん24歳か、アリだな……ってなんでもないです、あの、お兄さん? その手を下ろしてもらえます?

9666大人メンバーの年齢を年齢順にまとめると

黒田雪路(20代前半)
岩谷カナ(24)
新城雅(24)
花咲太郎(25)
木曽川(25)
緑川円子(20代後半)
新城雅貴(年齢不詳)

黒田は木曽川と同年代なので23~24歳くらいじゃないかなーと思ってます。
円子さんが28歳、新城も同じか少し上くらいかなという印象です。

雅さん、カナがなんでこんなところにいるのかというとですね、あなたの部下が誘拐してきたからなんですよ。

こねこねカナちゃん(24)崖っぷち。

首藤祐貴

美鈴ちゃんに足りない殺し屋にとって必要な要素。
ユーキーにはそれを教え諭す拳銃販売男。
この男めちゃくちゃなことばっかり言いますけど、ユーキーにとっては今唯一頼れる人間。
その言葉は彼の中で重く響きます。

全滅させろとは言うけど、最初に雅さん撃たないと先にカナ撃った瞬間バレて逃げられません?
最悪返り討ちに遭う可能性もあります。

これが本当の泣きっ面に蜂(全然違う)

黒田雪路

これ、黒田が通りかからなかったら誘拐女衰弱死してましたよね。
恐るべしトレジャーハンターG。

ちゃっかりしてる明日香ちゃんかわいいです。
そのままちゃっかり黒田のこと好きになって、彼氏の死やユーキーへの恨みも乗り越えればいいのに。
年齢差カップル、いいと思います。

花咲太郎

すごいよ!! オワリさんってなんで円子さんも二条オワリもセクシーコマンドーなんだよ!
やっぱり二条オワリでかい。何がとは言いませんが。
いや、良くねぇだろ……まーいーやな。

緑川円子

やったねまるちゃん! どんどん増えるね☆
山小屋だョ! 全員集合!

さり気なく円子さんを縦にする雅さんナチュラルにゲスい。

時本美鈴

ついに相まみえる二人の男たち。
今回一番楽しみにしていたと言っても過言ではない『木曽川VS新城』キター!!
不意打ちしてこなかったことに舐めプか? ってキレ気味な木曽川、殺し屋のプライドに火が着いちゃいましたね。
美鈴ちゃんと丸い犬を避難させて、いざ、尋常に勝負!
新城マジで素手なのか……てか、人の折り畳み方を習熟した存在ってなんすか。【折り畳む男】っすか。
もし、誘拐女が銃を突きつけたのが新城だったら、木曽川作より見事なオブジェになっていたんでしょうね。
まぁ、雅さんの部下が新城を知らないってことはないでしょうけど。

次で勝負が決まる。即ち、どちらかが死ぬ。
自分の生唾を飲む音がはっきりと聞こえるくらいの緊迫感。
からの、トレジャーハンターG参上!
おいジジイ! 空気読め!
いや、マジでさぁ……はぁ、もういいや。

ひょっこり美鈴ちゃんで気分リフレッシュ。
ちゃんと元気よく挨拶できる美鈴ちゃん偉いね。
おじーちゃんはどうかと思うけど、こんな天使がいたんじゃ、物騒なおじさんたちも平和にならざるを得ないよねうん。

「緑川円男という男がいてね。その男の隠した財産がこの山に眠っているそうだ」

円子さんの父親は流石にないと思うので、祖父か先祖の誰かでしょうか。
ゴールドロジャーみたいな人ですね。

やはり岩谷老人の同志・時本くんは美鈴の父親でした。
となると、“半年前”に亡くなったというのは入間さんのミスっぽいですね。
つーか、その賊って今後ろで歩いてるやつなんだよ美鈴ちゃん。
今考えると新城に壺を使わせた時本父はかなりすごいことをしていたんですね。
終始無言の新城だけがこの場で唯一、全ての事情を把握している様子です。
時本家には何度も下見に行っていたので、美鈴ちゃんにも見覚えがあったでしょうし。

素手で人間折り畳めるやつと肩組むって木曽川すげえな。
変わり果てた兄の姿(語弊在り)を前に唖然とする雅さんの顔が見てみたかったです。

岩谷カナ

立体把握に秀でていたっていうのはいいんですけど、もうちょっと伏線的なものがあると良かったかなと。
まぁ、褒められてめっちゃ嬉しそうなカナ見てるとまーいーやなってなっちゃいますけど(売り子のときも褒められてませんでしたっけ?)

アルプスの少女・ミスズ「たーすーけーてー、おじーさーん♪」

首藤祐貴

過剰な無邪気さは時に恐怖に変わる。
美鈴ちゃんを見ているとそれを実感します。
人質に取られても、むしろはしゃいでる美鈴ちゃんがかわいすぎて辛い。

黒田雪路

なんだこれ……(呆然)
これはこれでめちゃくちゃ楽しい状況なんですけど、このシリーズに求めていたノリと余りにも違いすぎるというかなんというか……カオスなのは大歓迎です。
が、しかし、コメディ分が高すぎる!
1/6,2/6とシリアス:コメディ=8:2ぐらいだったのが、結で一気に逆転して2:8になっちゃってます。

「きみの助けになるだろうと他の人間にも回収を命じたけれど、連絡がつかなくなったよ」
 死んだかな、と小さくぼやく。

かろうじて生きてはいます。かろうじて。
あのままにしといたら遠からず死にますけど。

み、雅さん怖い。
機嫌悪くてよかった。本当によかった。
さらっと、篠崎達郎を殴って拳銃を落とさせたのは雅さんだったことが判明。
駐車場で一瞬止まっていたのはそういうことだったんですね。

「それは知っているけど、でもそう感じる。きみに会うのが、久しぶりに思えた」

なんてったって、2年振りですから! というメタ発言にも聞こえました。
さっき、明日香ちゃんが黒田とくっつけばいいみたいなこと言いましたね、あれやっぱなし。
黒田は円子さんに夢中で、円子さんも全くの脈なしではないので、このままなんだかんだといいかんじになっていけばいいと思います。

時本美鈴

いやいやいやいや、こんな天使が助けを求めてるんだよ?
助ける以外の選択肢なんてあり得ないでしょ!

正義は死なない。
そこにロリがある限り。

花咲太郎

トウキに続き、2人目の天使が太郎の前に降臨す。
エリオは地球外生命体すぎて天使たり得なかったでしょうか。
太郎の少女に対しての一途さは認めますが、トウキという姫がいるというのに、他の子に色目を使うのは一途好きとしては見逃せませんね。
それはさておき、美鈴ちゃんのこと、一回見かけてるはずなんですけど、初めて見たみたいなリアクションなのがちょっと引っかかりました。

三日やそこらじゃあ、丸い犬の肉付きはびくともしませんとも! ええ、本当に!
感動の再会シーンも爆笑シーンに変えるたぷたぷっぷりでした。

その気になれば自力で脱出できそうな美鈴ちゃんかわいい。
一方、色んな意味で手詰まりなユーキーが見ていて辛い。

太郎の目をも欺きかけるとはどんだけロリロリしいんだカナちゃんは。
ギャッピーの反応が一般人すぎて、この面子の中だと逆に浮いてる感あります。
カナは早く立派になってギャッピーのこと安心させてあげなね。

こらこら、人質取ってる犯人を刺激したらダメでしょ太郎くん。
木曽川は通常運行だけど、お前までゆらゆらすんな新城w
そして、目配せだけで通じ合う阿吽の呼吸。なにこの名コンビ。

幽鬼と祐貴、再び。
ユーキーもミッチーみたいに最終的には我が身大事かぁ。
結局、一回も一発でちゃんと拳銃を出せなかった美鈴ちゃんマジ天使。

首藤祐貴

ユーキー撃たなかった、よかった、安心しました。
もしここで明日香を撃ってたらユーキーは完全に終わっていたと思います。

「嘘ついてんじゃねえよ! お前は生きたいんだ! 自由に飯食って、寝て! 生きるってそういうもんだろ、違うか!」

拳銃販売男の言葉に不覚にも泣きそうになりました。
しかし、しぶといなこいつ。長生きしますね。

さっきまでの騒ぎが嘘のように一瞬で静まりかえる山に残るはカナと小屋の主。

緑川円子

一年以上のただ働きに匹敵する値段の壺だったんですかあれ。
そもそも、本当にそれだけが弟子入りしていた理由だったとは納得できない部分が多々あります。
打ち切りによって仕方なくうやむやにされた感がすごいです。

細い犬にも飼い主が見つかって一件落着。

花咲太郎

「まぁ結果として悪い方にはいかなかったんじゃねえかな」
「そうか?」
「長引いていたら、もっと犠牲も出ただろうし」

なんかすごいメタな台詞に聞こえたのは私だけでしょうか?
当初の予定通り、全6冊で完結していたら、少なからず死者は出る予定だったんでしょう。
なので、たしかにそういう意味では短くなって良かったのかもしれません。
でも、全員生存っていうのも、なんだかなぁって気はします。

「それこそ太郎君か僕のどっちかが死んだかも知れん」
 香辛料の匂いの強い店内で、陽気にそんなことを言う。
「それはなさそうだけどな」
 そういう運命を感じない、と太郎が根拠もなく眩く。

『ベストオーダー』や『安達としまむら』で生存確定してますからね。

 客は木曽川たちの他に、奥でカレーを食べさせあっている男女がいる。太郎の位置からは派手な象のタペストリーがあって見えないが、み-だのま-だの聞こえてくる。猫の鳴き声のようだと太郎は思った。

9666シリーズでの密かな楽しみのひとつ『あっきゅんを探せ』ですが、さすがに今回はもうないだろうと思っていたので、さらっとでも登場したのは嬉しかったです。
ただ、こんな申し訳程度に入れるぐらいなら無しでもよかったなぁという微妙な気持ちにもなって、嬉しさ半分侘びしさ半分というのが正直なところでした。
まーちゃんは優しいからみーくんのためにわざわざカレー屋を選んで、辛口を食べさせてあげてるんでしょうね。
がんばれみーくん、それがきみの選んだ道だ。

「性癖を肯定する最低条件の一つだよ」

ロリ紳士より名言頂きました。
肝に銘じておきます。

得体の知れない尊さ。
入間さんが好きな、書きたかったもの。

時本美鈴

美鈴ちゃんはちょっと頭のネジがずれているだけの、天使だったとさ。めでたしめでたし。

結局、分からず終いだった偽物拳銃ですが、きっと美鈴ちゃんのが偽物だったっていうオチにするつもりだったんじゃないかと思っています。
どちらにせよ、自分の意志で銃を捨てた美鈴ちゃんにはもう関係のない話です。
このまま健やかに育っていってくれることを願うばかりです。

首藤祐貴

メイン6人中、最も劇的な顛末となった高校生・首藤祐貴。
正直なところ、絶対死ぬと思っていました。ごめんねユーキー。
これも打ち切りによって路線変更されたのだろうと思いましたが、1/6を読み返してみると黒田が何度も首藤くんのことを自分と重ねて見るシーンがあるので、もしかするとはじめに決められた通りなのかもしれません。
首藤くんには生き残るための悪運の強さが備わっていましたもんね。

そしてまた一人、殺し屋が生まれる。

黒田雪路

何気に明日香ちゃんもかなり人生狂わされてしまった人物の一人ですよね。
高低差で言えばユーキーと肩を並べるレベルだと思います。
いやでも、美少女女子高生が秘書とか黒田だけ勝ち組すぎるんじゃないですか?

前回の推理通り、謎の依頼人・早乙女みもりの正体は美鈴の母親で間違いないと思います。
美鈴パートで浮かない顔をしていたのはそういうことでしょう。
ただ、円子さんを殺したい動機がイマイチよくわかりませんでした。
依頼を取り下げたことで、夫を殺した凶器となった壺を作った円子さんへの逆恨みという線はなくなりましたし、円子さんが死んだところで彼女にお金が入るわけでもないので財産が目当てとも考えにくいです。
一体何がしたかったのか、結構気になっていた部分だけに明かされずじまいになってしまったのは残念です。

円子さんに出会うことができたというだけで、独立開業した成果としては十分なんじゃないでしょうか。
ひとつだけ忠告しておくと、円子さんに熱を上げる余り、業を煮やした明日香ちゃんに殺されないように気をつけて!

緑川円子

チーズケーキでコロッと落ちる円子さんチョロイ。
持つべきものはできるギャッピーですね、ほんと。

お、黒田に脈あり。
頑張れ黒田。お前が害虫駆除だ。

蛙プリントって絶対ケロケロケロッピだ!

岩谷カナ

こねこねカナちゃんの伝説はまだ始まったばかり。

あとがき
泣いた。
謝罪の言葉があったら心苦しいなと思っていたので、潔く一行だったのは男らしくて良かったのですが、泣きました。
そして、左ページに添えてあるみかんの意味に気づいて号泣しました。
何が泣けるって、わざわざ深崎さんにみかんのイラストを描いてもらったってことですよ。やるせねぇ……。
三十路を迎えようという記念すべき年に、初っ端から『クロクロクロック 結(未完)』なんていうギリギリの自虐ネタを仕込んでくる作家・入間人間をそれでも私は愛しています!!
打ち切りという読者としてもめっちゃ悔しい結果ですが、やっぱり一番悔しいのは他ならぬ作者ですよね。
このみかんのイラストに込められた無念を思うと……あれ、おかしいな、このみかんしょっぱいや。

著者近影
何言ってるんですか、入間さんにしゅうまつはまだまだ早いですよ!!

総評
これだけの文量で良くまとめたと思います。
でも、やっぱり満足よりも無念が勝ってしまいます。
キャラわいわいお祭り本としてはかなり楽しめましたが、伏線回収とかそういう点ではお粗末さが目立ってしまい、そっちの方に期待していた身としては落胆が大きかったことは否めません。
既刊読み返すと、ここは本当はもっとこうしようとしてたんだろうなっていう箇所がたくさんあって悲しくなります。
というか、結局メインキャラ一人も死なないとか全員仲良すぎなんですよ。
どんな死闘が繰り広げられるかすごく楽しみにしてたのにさぁ……とりあえず、サイゼで反省会する掌編を入間の間あたりでお願いします。

あと、ひめじーの挿絵どころか出番さえなかったじゃねーですか!
というわけで、今回の件でひめじーのジンクス発動率100%が実証されてしまいましたね。
彼女にはまた別作品で出て欲しいですけど、絶対に出て欲しくないというジレンマ。
これをひめじーのパラドクスと名付けます。

キャラ同士のやり取りももっと余裕を持って丁寧にやってほしかったなぁと。
上にも書きましたけど、太郎と新城がお互いに対してノーリアクションだったのは違和感しかありませんでしたし、太郎と再会した黒田の「やっぱ同業者か!」みたいなそういうやり取り楽しみにしていたんだけどなぁ……。
まぁ、山小屋だよ全員集合で全組み合わせ書いてたらテンポ悪いってレベルじゃないので取捨選択は必要ですね。

ネガティブな総評になってしまいましたが、それは期待の裏返しなわけであって、これでもかなり面白かったとは思っています。
だからこそ、当初の予定通り全6冊で完結していたら名作中の名作になっていたと確信できるので、やり切れない思いでいっぱいになってしまうんです。
ただ、どんなかたちであろうと最後まで書き切ってくれたことには感謝しかありません。
私たちに結末を見届けさせてくれてありがとうございます。
あなたの誠実さはしかと受け止めさせていただきました。
そして、入間さんには他にも未完の作品が数多くあります。
それらの作品に対しても誠実な対応をしてくれると私は信じています。
たとえ何年かかっても、たとえ満足のいく終わり方でなかったとしても、世に送りだした以上は結末までを読者に届ける、それが作者として果たすべき最低限の責任だと思います。

最後に、二条オワリの言葉を借りて締めたいと思います。
ここからだよ、ここから。
入間人間はここからなんだよ。

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天野寂

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“あまのじゃく”と申します。
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