Are you my sister?

『脇を締めてコンパクトに振り抜く』の感想で冗談半分に「とってももしもにもしかして姉妹のいる世界なら?」と書きましたが、過去作品を読み返しているうちにあながちあり得なくないのでは? と自分の中で信憑性が高まってきました。
というわけで、本記事では『あゆまい姉妹説』について考察していきたいと思います。

主にみーまーの娘が登場する以下の3作品をベースに進めていきますので、未読作品がある方は先にそちらをお読みください。

・嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん-A? New? Translation?-
・訪れる冬
・脇を締めてコンパクトに振り抜く

・時系列
まず最初に時系列を整理しておきましょう。
3作品とも主人公は女子高生であり、『嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん-A? New? Translation?-(以下にゅーまー)』は秋、『訪れる冬』は冬、『脇を締めてコンパクトに振り抜く(以下脇締め)』は5月です。
というわけで、時系列順に並べると、脇締め→にゅーまー→訪れる冬、となります。
にゅーまーと訪れる冬は学年がわからないので逆になる可能性もありますが、脇締めは1年生なので一番初めで確定です。

・一人称
一番最初ににゅーまーと脇締めの主人公が別人なのではないかと思い至ったきっかけが一人称の違いです。
入間作品にとって一人称は命と言ってもいい要素で、とりわけみーまーはその使い方にかなりこだわりのあるシリーズです。
そして今回、にゅーまーは『わたし』、訪れる冬と脇締めは『私』でした。
訪れる冬のときは時間経過による一人称の変化があったのだと思っていましたが、脇締めがにゅーまーより前の話であることを踏まえるとそれはおかしいです。
基本的に一人称の変化は『ぼく』→『僕』のようにひらがなから漢字になることがほとんどで逆のパターンはないはずです(特殊な☓☓は除く)
人称の変化でないとすると、次に思いつくのは父親よろしく人称の使い分けですが、同作品内で『わたし』と『私』が同時に使われておらず、『わたし』なら『わたし』、『私』なら『私』オンリーなんですよね。
あとはにゅーまーで父親を演じる際に『ぼく』だったので、それに引っ張られて『わたし』だった、ぐらいしか思いつきませんが、納得しかねる、というのが正直なところです。

・長女
これは結構核心をついているのではと思うのですが、にゅーまーにおいてあっきゅんが娘のことを『長女』と言っている箇所があるんですよ。

 少々の誇張表現こそあったものの、現状に大して大きな嘘はない自己紹介を反芻しながら長女と向き合う。硬質な瞳がぼくを見据える。長女は最近反抗期なので、憧れのパパにも笑顔を見せてくれない。

もちろん、一人っ子であっても『長女』という表現は間違ってはいません。
が、それなら『一人娘』等の表現の方が自然な気がします。
わざわざ『長女』と描写したのは妹の存在を匂わせる伏線なのではないでしょうか、と深読みしてみる次第。

・Mrs.フルスイング
今回まいちゃんは動機について語る際、こんなことを宣っています。

 私は大変気が弱いので、金属バットを人の頭めがけて思いっきり振り抜くなんてとても出来ないと思ったのだ。

いやいやいやいや、それはおかしいでしょ、と。
だってきみ、小学3年生のとき、同級生の顔面を一人ずつ椅子で破壊していった前科あるよね、と。
それから、そんな傷害事件を起こした彼女(周囲からの危険人物認知度は確実に両親を上回るはず)が、高校生になったからといって特に周囲から腫れ物扱いされていないのも違和感を感じました。
自衛のためとはいえ、金属バット所持を黙認されることについても疑問が残ります。
というわけで、にゅーまーで椅子をフルスイングしたのはあゆ、脇締めでバットをフルスイングしたのはまいと仮定してみるとこの違和感は解消されないでしょうか。
姉がそんなことしたら、少なからず妹にも影響はあるでしょうけど、別の高校に通っていたり、歳がかなり離れていたりするのかもしれません。


以上の理由により、『あゆまい姉妹説』は8割ぐらい当たっているのではないかと思います。
ただ、おかしいと思う部分ももちろんいくつかあるので、それについても考察していきます。

・瓜二つすぎる
姉妹なので似ているのは当たり前ですが、それを踏まえても2人は似過ぎています。
外見が父親そっくりなのはまぁ、いいでしょう。
問題は内面、性格です。
家庭環境が同じなのである程度は似通った性格に育つでしょうけど、それにしても思考回路までほぼ同じというのは不自然な気がします。
高校進学を機に実家を出て親戚の家にお世話になるところまで一緒ですし。
これに関しては妹が姉の真似をしたと考えることも出来ますが。

・お互いの話題
仮に姉妹だった場合、姉もしくは妹についての言及が一切ないのは流石にあり得ないかなと。
でも、これに関してはサプライズのためにあえて伏せている可能性がなきにしもあらず(希望的観測)

・結論
結論としては、にゅーまーの主人公≠脇締めの主人公はほぼ間違いないと思います。
そして、一番矛盾がない説明は『にゅーまーと脇締めはパラレルワールド』ですが、個人的には願望を多分に含むことを承知で『あゆまい姉妹説』を推したいです。

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